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情シス不在でも迷わない。ファイルサーバーの選び方

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BAsixs編集部

日々の業務の中で「あたりまえ」をアップデートできた取り組みを発信しています。

リモートワークの普及や改正電子帳簿保存法の施行に伴い、企業における「データ保管」の在り方は大きく変わってきました。社内サーバーのクラウド化を検討する際、Google DriveやBoxといったオンラインストレージを思い浮かべる方も多いでしょう。

一方で、オンラインストレージへの移行は、運用設計や社内教育が追いつかない場合、現場の混乱や管理負担の増大、意図しない共有といったリスクにつながることもあります。ITに詳しい担当者が不在で、社員のITリテラシーにもばらつきがある──そんなお客さまにとって、もうひとつの選択肢になり得るのが、Business Architects(ビジネス・アーキテクツ)が提供する「ファイルサーバークラウド」です。

なぜオンラインストレージではなく、あえてファイルサーバーを選ぶのか。既存サービスとの違いや導入によって得られるメリットについて、クラウド事業を統括する大澤に聞きました。

情シス不在でも迷わない。ファイルサーバーの選び方

インタビューした人

プロフィールアイコン(イラスト):マーケター 田代
田代セールス&マーケティンググループ/マーケター(ビジネス・アーキテクツ)

広告代理店にてマンションデベロッパー、人材派遣の広告・マーケティング業務に携わった後、システム開発会社にて製薬会社や生命保険会社のマーケティング支援に従事。エンドユーザーに対してWebやメールを活用してのコミュニケーションの運用、改善、最適化などを中心に業務を担当。直近ではオウンドメディアの編集長として自社への引き合いを増やす役割を担った。

インタビューを受けた人

  • プロフィールアイコン(イラスト):エンジニアリング&ソリューションサービス事業部 事業部長 大澤 直樹
    大澤 直樹エンジニアリング&ソリューションサービス事業部/事業部長(ビジネス・アーキテクツ)

    2018年から旧クラウドテクノロジーズに事業責任者として参画。統合後のビジネス・アーキテクツ社ではクラウド、セキュリティ、システム運用などのソリューションサービス事業とエンジニアリング部門の責任者として業務を行っている。

勝手に共有されない、散逸しない。安全にファイルを管理できる仕組み

そもそも、オンラインストレージとファイルサーバーは何が違うのでしょうか。クラウド上にデータを置くという意味では同じなのではないかと思ってしまいます。

大澤:そのふたつでは、「誰が大元のデータを所有しているのか」という管理の考え方が大きく違います。

まず前提として、ファイルサーバーには物理的にサーバーを設置するオンプレミス型とクラウド型があり、当社が提供しているサービス「ファイルサーバークラウド」はクラウド型のファイルサーバーになります。
クラウド型のファイルサーバーは、これまで社内で使ってきた共有フォルダを、そのままクラウド上に移したような仕組みです。

Google DriveやBoxのようなオンラインストレージは、基本的にユーザー個人がデータを所有していて、共有範囲のコントロールもファイルを所有するユーザーが柔軟に設定できます。これは、外部共有には便利ですが、組織単位で統制したいときにはあまり向きません。しっかり運用ルールを定めないと、すぐに「誰が何を持っているか把握できない」「意図しない共有が起きる」といった事態が発生してしまうからです。

オンラインストレージはユーザー個人がデータを所有し外部共有や共同編集がしやすいのに対し、クラウド型ファイルサーバーは管理者がデータを所有しセキュリティ管理や編集権限管理がしやすいという違いを対比した図。

たしかに、なし崩し的にフォルダが増殖してしまったり、権限を誰が管理しているかわからなくなったりしがちかもしれませんね。ファイルサーバークラウドだとそういったことを避けられるのでしょうか?

大澤:当社のファイルサーバークラウドは、「管理者がデータを所有する」という形をとります。「このフォルダはこの部署が管理する」「管理職のみ編集可/一般社員は閲覧のみ」といった権限設計を、管理者が一元的にコントロールできるので、セキュリティ管理が容易になり、フォルダの階層構造なども崩れにくいです。

機密情報を扱う際にも安心できますね。

大澤:セキュリティポリシーが厳格な企業や、機密情報を扱う士業のお客さまなどには、こうした機能を評価いただくことが多いです。

もうひとつ、運用上の違いとしてわかりやすいのが、編集の排他制御(ロック機能)です。オンラインストレージは共同編集に強い一方で、運用ルールがあいまいだと複数人の編集が競合してしまったり、どのファイルが最新版かわからなくなったりします。

ファイルサーバーの場合、誰かが開いている最中のファイルは他の人が編集できないため、データの整合性を守りやすいんです。

今のパソコン操作のままでいい。社員教育もマニュアルもいらないクラウド化

管理者が一元的に権限設計をコントロールできるような管理機能は、どのような企業で求められているのでしょうか。

大澤:従業員規模でいうと、100名以下の中堅・中小企業様が多いですね。そして特徴としては、専任の情報システム担当者がいない、あるいは総務担当者がIT関連業務を兼任しているケースが多いことです。

こうしたお客さまがオンラインストレージを検討するとき、課題になりやすいのが「従業員のITリテラシーのばらつき」です。ツール自体は高機能でも、運用ルールが複雑になりやすく、「なかなか現場で使ってもらえない」「管理部門の仕事が増えた」という事態に陥りがちです。

「使える人にとっては便利だけど、組織全体には浸透しない」といったことが起こりやすいわけですね。

大澤:はい。ファイルサーバークラウドの強みは、ユーザーの使用感が従来のWindows PCとほぼ変わらないことです。みなさんが普段使っているWindowsのフォルダやファイルとまったく同じように扱えるので、新たな操作を覚えることなくクラウド運用へ移行できます。

加えて、管理側のメリットとして、Active Directory(AD)との親和性があります。多くの企業では、ADを用いて全社員のアカウントや共有サーバー、プリンターへのアクセスなどを一括管理しています。オンラインストレージはADとの連携に複雑な設定が必要なことも多いですが、ファイルサーバークラウドは連携がシンプル。
管理者にとっても、既存の環境にそのまま追加するイメージで導入できるので、非常にハードルが低いのが特徴です。

なので、「新しい使い方を覚えてもらうための教育コスト」や「アカウント運用の手間」を増やさずに、クラウド移行ができるんです。

徹底的な導入・運用サポートで、「結局使いこなせなかった」を防ぐ

導入が簡単でも、その後の運用が不安という声もありそうです。一般的なクラウドサービスだと、「契約後はマニュアルを読んで自力で運用してください」という形も多いですよね。

大澤:中小・中堅企業の多くは専任のIT担当者がいません。そこで「環境だけ用意しました」で終わってしまうと、結局使いこなせないまま。だからこそ我々は、単にツールを提供するだけでなく、いわば「情シス業務のアウトソーシング」に近い形で運用を代行しています。

具体的には、どこまでサポートしてもらえるのでしょうか。

大澤:構成や契約範囲にもよりますが、たとえばサーバー監視や障害時の復旧対応、OSのアップデートに伴う対応やセキュリティパッチの適用などがあります。

また、「人事異動があったのでアクセス権限を変えたい」「役員だけに見せられるフォルダを作りたい」といった細かなご相談にも対応しています。電話やメールで状況を伺い、こちらで設定を代行したり、必要に応じて画面を確認しながらサポートしたりといったケースも多いですね。

権限設定まで代行するのは珍しいですね。

大澤:さまざまな業務を兼任されている担当者の方にとって、たまにしか触らない管理画面で複雑な設定をするのは負担ですし、何より事故のリスクがあります。それならば、「やりたいこと」を伝えていただき、我々が対応するほうが安全かつスピーディなのではないかなと。

なぜ、そこまでサポートに力を入れるのでしょうか。

大澤:実はWindowsファイルサーバーという機能自体は技術的に完成されており、どの製品を選んでも機能差はほとんどありません。お客さまにとってどんなサービスがあったらいいかと検討したときに、必要なのは機能よりサポートなのではないかと考えました。そこで、当社では運用サポートに力を入れ、他社にはない付加価値として提供しているのです。

ビジネス・アーキテクツのファイルサーバークラウドにおける手厚いサポート体制を示す図で、社内IT担当者を窓口にサポートデスクが設定変更、Q&A対応、監視、障害対応、構成管理などを包括的に支援し、必要に応じてベンダー対応も代行する構造を示している。

外部連携が多い企業にはオンラインストレージとの「使い分け」がおすすめ

一方で、オンラインストレージは外部共有や共同編集に強い印象があります。ファイルサーバーだけだと不便な部分もありそうです。

大澤:おっしゃる通りで、ファイルサーバーだけで外部とのコラボレーションを完結させる機能はありません。外部パートナーとの連携を最優先する企業の場合、オンラインストレージのほうがベターでしょう。

ただ、実際には「外部共有は一部のプロジェクトに限られる」「社内の基幹データは統制したい」というお客さまがほとんどです。その場合は、業務の性質に応じてファイルサーバーとオンラインストレージを使い分ける、あるいは外部共有の部分だけオンラインストレージを使う、といったやり方で十分に対応できます。

ひとつのツールですべてを管理するのではなく、用途に応じてツールを組み合わせるイメージですね。

大澤:重要なのは、どこまでを社内統制したいのか、どこで外部コラボが必要なのか、その比率を見極めることだと思います。

自社に合うのはどっち?迷ったときの「3つの基準」

どんな組み合わせが自社にとって最適なのか、見極める方法を教えてください。

大澤:オンラインストレージとファイルサーバークラウドは、どちらが優れているかではなく、自社の文化と体制に合うかが重要です。判断のポイントは、大きく3つあります。

  1. 外部コラボレーションの比率
    • 外部共有・共同編集が中心
       → オンラインストレージ
    • 社内での管理が主で、たまに外部共有する程度
       → ファイルサーバー+必要部分だけオンライン
  2. 社内統制の必要性
    • 機密情報を扱い、部署ごとに権限を管理したい
       → ファイルサーバー
    • 規模が小さく、細かい権限管理は不要
       → オンラインストレージ
  3. 運用体制やITリテラシー
    • 社員のリテラシーが高く、運用担当者がいる
       → オンラインストレージ
    • 社員のリテラシーに不安があり、運用の人手が足りない
       → ファイルサーバー

もし専任の情シスが不在、または情シス体制が弱く、教育コストもかけにくい、または、今までのWindows運用を大きく変えずにクラウド化したい企業であれば、ファイルサーバークラウドは有力な選択肢となるはずです。

自社に合った管理方法がわからないならまずはご相談を

当社の「ファイルサーバークラウド」は、ただサーバーを売って終わりではなく、日々の運用からトラブル対応まで伴走するところまでがこのサービスであることが、担当の大澤の話からわかりました。

「自社にどういう管理方法が合っているかわからない」という場合は、まず現状と課題を整理するところから支援できますので、気軽にご相談ください。
現状の運用(権限・フォルダ設計・外部共有の頻度)をお伺いしながら、「オンラインストレージ向きか/ファイルサーバー向きか」「併用するならどこを分けるべきか」まで整理してご提案します。