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マーケティング戦略の「勘所」はシンプル。自分が開発した実際のサービスから探っていきます!

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寺尾
ディレクター

20代半ば、フリーランスのweb屋として独立。web制作からビジネスの上流へ興味が移り、リアルの教育事業立ち上げ、AIを活用した観光サービス立ち上げ、不動産の事業企画などを経験。自ら立ち上げた事業のwebまで見ていた。0→1の事業企画からwebマーケティングまで一気通貫して組み立てられるのが強み。2015年には地域活性化のため単身長崎県に移住。第二の故郷となっている。東京に戻り2020年BAへ入社。提案営業の出来るディレクターとして大手デベロッパー向けの仕事に従事。DXとサステナビリティ分野のプロフェッショナルを目指す。姪っ子とボードゲームしているときとギター弾いて歌ってるときが至福。

プロフィールアイコン(写真):ディレクター 寺尾

こんにちは、ビジネス・アーキテクツのWebディレクターの寺尾です。
今はWebディレクターをやっている私ですが、過去のキャリアで様々なサービス開発をしてきました。
新規サービス開発をする上で、マーケティング戦略ってとても大事です。

しかし、マーケティングの教科書を開いてみても、PEST分析だ、3C分析だ、SWOT分析だ、とフレームワークの話が出てくるし、とにかく抽象的な話だらけで、読みながら気がつくと眠っている、そんな経験一度や二度はあるのではないでしょうか。(私は40ページくらいで睡魔に負けます 笑)

具体的な話ではないと理解できない私が、マーケティング戦略って何?ということを具体的な新規サービスを例に説明してみたいと思います。

そもそも「戦略」とは何か?

そもそも「戦略」って言葉、ビジネスで頻繁に耳にしますが、いまいちよくわからないです。
Wikipediaにはこうあります。

出典 : 戦略. Wikipedia. (参照 2021-03-25)

一般的には特定の目的を達成するために、長期的視野と複合思考で力や資源を総合的に運用する技術・応用科学である。

よくわからない言葉は、自らの経験も合わせて再定義して理解するタイプの人間です。戦略をこのように再定義しています。

戦略とは「限りある資源をどこにどれくらい配分するかを決めること」

漫画キングダムが大好きなんですが、合戦で城のどこが急所だからどの部隊をどれくらい配置するのかを決めるのが戦略で、その急所をどのように攻略するかは戦術だと、そのような分け方で考えています。

この「限りある資源」という点がポイントです。

後述しますが、当時私は、長崎県の観光会社の新規事業開発部2人で新規サービスを立ち上げました。

人なし金なしという地方の現場では、最も効果的な配分を考え抜いてからでないと労多くして功少なしという状況になりがちでした。
(というか大体頓挫してリリースまで到達できないです)

莫大な資金がある組織で無い限り、どこでも何かしらの制限はあるはずです。
投入できる資源に限りがある場合は必ず戦略が必要になるのでは、と思います。

さて、そんな再定義を活かして考えるマーケティング戦略とは「集客するために限りある資源をどこにどれくらい配分するかを決めること」です。

先に断っておくと、マーケティングは別に集客だけに限った話ではありません。
個人的には市場分析フェーズからマーケティングだと考えていますが、サービス開発フェーズを語り出すと一本の記事ではおさまらないので、当記事では「サービス開発は終わった段階からフェーズ」をマーケティングと呼んでいます。
(ただこれからの説明には、集客と開発を言ったり来たりする話も含まれます。マーケティングってそういうものだとご理解ください。)

私が開発したサービス「キャッスルモンスター」

マーケティング戦略を説明する前に、私が開発したサービスの概要を記します。

「キャッスルモンスター」という、夜のお城でのリアル謎解きゲームです。
悪魔たちにお城に閉じ込められた(という設定)のお客さんは、LINEで悪魔たちと会話をしながら、お城に散らばる謎を解いていきます。

5階建ての天守閣で1階ずつ謎を解いていき、最上階を目指すという内容です。
全20問くらいでクリアまでに1時間〜3時間かかる難易度です。

関連リンク
キャッスルモンスター

どのようにマーケティング戦略を考えたか

このサービスのウリは「夜のお城でリアル謎解きゲーム」です。

このウリを有効に市場に伝えて、どうお客さんに知ってもらい来てもらうかを考えました。
ジャンルでいうと、観光サービスとなります。通常、観光の集客施策というのは、ポスター、チラシを大量に刷って、各地の観光協会やタッチポイントであるバスや電車、旅館などに配布・出稿する、というものです。

当時の新規事業開発部は二人でやっていたので、各地を回るマンパワーもなく予算も数万円という状況。「限りある資源を有効に使う」戦略を立てるのは必須でした。

そこで考えるためにフレームワークを活用しました。

「STP分析」は便利なフレームワーク

フレームワーク自体は沢山知っていても上手に使いこなすためには実際に使い倒すしかありません。

私たちはSTP分析を活用しました。
STPはセグメンテーション(segmentation)、ターゲティング(targeting)、ポジショニング(positioning)の頭文字を取ったものです。

それでは、各項目について、キャッスルモンスターを例にとって説明します。

セグメンテーション

セグメンテーションは市場を細分化していくことです。
もともと「島原にまだ来たことがない層を市場として狙う」よう、上から指示が来ていました。

ただこれだけでは膨大にいる上に、どんな手を打っていいのか。
その地域は20〜30代があまり来ていないことは調査でわかっていたのでその層を狙うことにしました。

当時全国的に若者の間で盛り上がりつつあったリアル謎解きゲームに目を付けました。
「島原に来たことない人たち」→「若者」→「謎解きゲームが好きな層」→「九州にいる謎解きゲームが好きな層」
セグメンテーションしていくことで、自社サービスがズバッとささるターゲティングにつながりやすくなります。

首都圏にいる謎解き好きに知ってもらったところで、交通費片道4〜5万かかる長崎県まで来ることはほぼないでしょう。
「九州にいる謎解き好き」という細分化でだいぶお客さん像がはっきりしてきました。

ターゲティング

さて「九州にいる謎解き好き」ということははっきりしました。が、まだどんな打ち手を取ればいいかわかりません。

選んだのは、

  • リアル謎解きゲームまとめサイトへの無料掲載
  • ローカルテレビ局へのパブリシティ

です。

東京のメディアに取材されても意味がないため、そこには一切時間を割かず、ローカルテレビ局への情報提供をして、昼と夜の情報番組にたっぷりと取材してもらいました。

また、謎解きまとめサイトからの流入とSNSへの拡散効果は大きく、初期の集客のほとんどはそこ経由だったと記憶しています。

ポジショニング

ポジショニングは市場の中でのサービスの立ち位置を明確にします。

リアル謎解きゲーム自体は、すでに遊園地で大々的に開催しているものや、観光まち歩きでスタンプラリーの派生版といった形で昔から存在していました。

市場を広く捉えすぎると、「自社サービス独自の強みや特徴」なんてものを見つけ出すのは相当至難の業です。

「九州の謎解き好きが参戦する九州でのリアル謎解きゲーム」という、セグメンテーションして設定したターゲットを考えると市場の中でのポジショニングはとても簡単になりました。

その枠組みで考えた企画が「夜の天守閣内に入れるプレミアムな謎解きゲーム」でした。

もちろん、謎制作の工夫やLINEでキャラクターと会話といったユーザー体験(DX)の工夫もありましたが、これは体験してもらわなければ特徴として市場に理解されません。
イベントものは来る前に「面白そう、楽しそう、良さそう」と思ってもらわなければいけません。

すると「普段入ることが出来ない夜の天守閣の中で謎解きゲームができる場所」というポジショニングが見えてきました。
これであれば、「謎解き好き」はさることながら、「非日常体験をしたいという層」も取り込めます。

ポジショニングを確定させたことで、各媒体での打ち出し方も決まってきます。
キャッチコピーにしても宣伝文にしても、ポジショニングから導き出した価値を訴求すれば良いだけです。少人数で効率的にやる上では重要でした。

結果:戦略に合ったキーワードを設定することで安定した集客ができる

ご来場いただいた方のアンケートを見てみると、狙い通り、

  • 謎解きイベントまとめサイトで知った
  • 「九州 謎解き」「長崎 謎解き」で1ページ目表示されていることから検索から知った

という方が7割もいました。

ポスターやチラシ(は観光業としてはほぼ固定コスト)以外の広告宣伝費はゼロで、リリースから4年たった今も安定的に集客し続けています。

福岡からわざわざ4時間かけて来てくれる方や、名古屋から飛行機で来てくれる方なども現れて、とても嬉しい事例です。

まとめ:マーケティングって「届けるための方法」です!

マーケティング戦略なんて小難しそうな話でしたが、具体例を見ればなんてことない話ですよね。

「欲しがる人に欲しがるもの・サービスを届けるために、最も効果的なチャネルを特定してそこに資源を投下する」ってことだと思っています。

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