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企業サイトの情報漏えいを防ぐCMSセキュリティ|PowerCMS Xの多層防御解説

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プロフィールアイコン(イラスト):デザイン&コミュニケーションサービス事業部 事業部長 小山
小山デザイン&コミュニケーションサービス事業部/事業部長(ビジネス・アーキテクツ)

toCサービス、toBサービス拠点マネジメントを通してサービスの複数拠点の運営管理を担当。またtoBサービスの企画立案などで企業向けサービスの企画・開発を行う。Business Architectsには2019年にジョイン。大規模サイトのアカウントマネジメントや金融系サイトのプロジェクトマネジメントなど多くのプロジェクトを手掛ける。

「あなたの取引先から”情報漏えいが発生した”と連絡が来たら、あなたは何を思いますか?」

2024年には、自治体のWebサイトから数千件の個人情報が流出。その原因は、旧来型CMSの脆弱なプラグインでした。
また、グローバル製造業A社では、CMSの管理画面への不正アクセスにより、製品発表前の情報が改ざんされ、株価が急落したという事件も報告されています。

Webサイトは、もはや「情報発信のための広報媒体」ではなく、企業の信頼や事業継続性を左右するインフラです。
そしてその中枢にあるCMSは、適切に運用されていなければ、重大なリスクを抱えることになります。

本記事では、企業のWebサイト運用において求められるセキュリティ対策の基本から、PowerCMS Xが提供する多層的な防御機能までをわかりやすく解説。

「セキュリティが心配」「今のCMSで大丈夫かわからない」と感じているWeb担当者・情シスの方は、ぜひご一読ください。

企業サイトの情報漏えいを防ぐCMSセキュリティ|PowerCMS Xの多層防御解説

なぜCMSのセキュリティが今、改めて問われているのか

CMS(コンテンツ管理システム)は、誰でも簡単にWebサイトを更新・運用できる一方で、サイバー攻撃の格好の標的にもなりやすい存在です。

近年では、以下のようなインシデントが多発しています。

  • 管理画面への不正ログインによる情報改ざん
  • 脆弱なプラグイン経由でのマルウェア感染
  • セッション乗っ取りによる内部情報の不正取得

IPAが毎年発表する「情報セキュリティ10大脅威」にも、CMSやWebアプリケーションに関する脅威が常に上位にランクインしています。2025年は以下の順位になっています。

  1. ランサム攻撃による被害(初選出年2016年/10年連続10回目)
  2. サプライチェーンや委託先を狙った攻撃(初選出年2019年/7年連続7回目)
  3. システムの脆弱性を突いた攻撃(初選出年2016年/5年連続8回目)
  4. 内部不正による情報漏えい等(初選出年2016年/10年連続10回目)
  5. 機密情報等を狙った標的型攻撃(初選出年2016年/10年連続10回目)
  6. リモートワーク等の環境や仕組みを狙った攻撃(初選出年2021年/5年連続5回目)
  7. 地政学的リスクに起因するサイバー攻撃(初選出年2025年/初選出)
  8. 分散型サービス妨害攻撃(DDoS攻撃)(初選出年2016年/5年ぶり6回目)
  9. ビジネスメール詐欺(初選出年2018年/8年連続8回目)
  10. 不注意による情報漏えい等(初選出年2016年/7年連続8回目)

情報セキュリティ10大脅威2025(簡易説明資料 [組織編] 108ページ(PDF:2.2 MB)のP4スライド資料

参照: 情報セキュリティ10大脅威. 簡易説明資料 [組織編] 108ページ(PDF:2.2 MB). IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. (参照 2025-07-22)

CMSに求められる基本のセキュリティ対策とは

上記のような情報セキュリティの脅威に関する対策は、セキュアなCMS運用において最低限必要な項目です。

  • パスワードの強化と管理:複雑な文字列の使用と、定期的な変更の推奨
  • アクセス制御:IP制限や管理画面アクセス制限の導入
  • アップデート:CMS本体とプラグインの定期的な更新
  • アクセスログの監視:異常なログイン試行や操作履歴の確認
  • ファイルパーミッションの適正化:必要以上の権限を持たせない設定
  • バックアップとインシデント対応:被害発生時の復旧プロセス整備

Web担当者として最低限押さえておくべきセキュリティ対策について、お役立ち資料をご用意しています。以下のページよりダウンロードしてご確認ください。

Web担当者向けの最低限押さえておくべきセキュリティ対策 | BAsixs(ベーシックス)

PowerCMS Xが実現する多層防御のアプローチ

PowerCMS Xでは、以下のような標準機能と環境設定により、堅牢なセキュリティ体制を構築できます:

  • 認証・アクセス制御
    • 二段階認証(メールワンタイムパス)
    • IPアドレス制限/ロックアウト設定
    • 一定回数失敗によるユーザーロックアウト
    • パスワードポリシー(文字種・長さ・更新頻度)設定
  • 環境変数での制御
    • セッション有効期限の秒単位設定
    • 上位ディレクトリへの出力禁止
    • 不要なアーカイブ生成の制限
  • PowerCMS Xクラウドによる安全設計
    • 管理画面と公開環境の分離構成
    • ファイル転送経路の多段階構成
    • Trend Micro SaaSセキュリティによる保護

参照 :

セキュアなCMS運用のために、今日からできる見直しポイント

CMSセキュリティチェックリスト

  • CMSの管理画面にIP制限をかけているか?
  • 二段階認証は導入されているか?
  • 不要なユーザー・プラグインが残っていないか?
  • セキュリティパッチの適用漏れはないか?
  • アクセスログを定期的に確認しているか?

ひとつでも「NO」がある場合は、早急な見直しが必要です。

まとめ|PowerCMS Xで、安心してWeb運用を進めるために

Webサイトのセキュリティ対策は、「後から考えるもの」ではありません。
最初から設計に織り込むことが、被害を防ぎ、安心して情報発信を続ける唯一の方法です。

PowerCMS Xは、基本機能の段階で必要なセキュリティ要件を満たし、かつ企業ごとのポリシーに合わせた高度なカスタマイズも可能です。

セキュリティに不安を感じている方、CMSの乗り換えやリニューアルを検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。