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Web担当者のSDGsとの向き合い方

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BAsixs編集部

BAsixsは、社会課題の解決と新たな価値創出をBAグループ全体で目指すためのサービスブランドです。

プロフィールアイコン(イラスト):BAsixs編集部

最近はテレビで特集番組が組まれるなど、ますます市民権を得ているSDGs。
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、これは国連に加盟する193ヵ国が、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。国際的な貧困問題や環境・エネルギー課題の解決に向けて、2015年に国連サミットで採択されました。
SDGsは17項目の大きな目標、それらを達成するための具体的な169のターゲット、さらに詳細な数値目標が書かれた232の指標から構成されています。

はじめに

SDGsが国連サミットで採択されてから、グローバル企業や上場企業のWebサイトにおいて、サステナビリティ項目は必要不可欠なものになりました。
企業が事業活動を通じて環境や社会、経済に及ぼす影響や責任に対して、どのような戦略や取り組みを用意しているのか、企業価値や投資価値を判断する上で重要視されているのが現状です。
そのため各企業は、IRレポートや事業報告書にSDGs情報を新たに追加したり、コーポレートサイトやグローバルサイトにサステナビリティページを制作することに注力しています。

CSRとサステナビリティの違い

2015年以前のコーポレートサイトやグローバルサイトには、CSR(Corporate Social Responsibility)に関する情報掲載が多く見受けられました。
CSRとは一般的に「企業の社会的責任」と定義されており、企業が利益追求だけでなくステークホルダーや社会に貢献していくことを指します。
そのためCSRは、被災地や発展途上国への支援や慈善事業などの「社会貢献活動」と捉えられる傾向があります。

一方でサステナビリティでは、社会だけでなく環境や経済に及ぼす影響や責任に対しても長期的な事業戦略や取り組みを求められています。
製品やサービスだけでなく、そのリソースの安定調達やサプライチェーン管理、労働条件や労働環境なども包括した持続可能性が企業にとって重要になりました。

つまり既存のCSRページの情報発信だけではSDGsの内容を網羅するのは難しいため、多くの企業はサステナビリティページのリニューアルを優先課題として取り組んでいるのが現状です。

サステナビリティページの設計(SDG Compassについて)

では企業がSDGsに関する情報発信やレポーティングを適切に実施するために、どのようなサステナビリティページが必要なのでしょうか?
BAsixsではサステナビリティページの制作やリニューアルをご依頼いただいた際、基本的にはSDG Compassに沿ったサイト設計をご提案いたします。

SDG Compassとは、国際的なNGOのGRI、国連グローバル・コンパクト、国際企業で構成されるWBCSDの3つの組織が共同で作成した、SDGs導入における企業の行動指針をまとめたものです。

このSDG Compassのなかで、企業がSDGsに取り組み、ビジネスに活用する手順として、5つのステップが掲げられています。

企業がSDGsをビジネスに活用する手順

  1. SDGsを理解する
  2. 優先課題を決定する
  3. 目標を設定する
  4. 経営へ統合する
  5. 報告とコミュニケーションを行う

BAsixsでは、このステップに沿ったサイト設計・コンテンツ配置でサステナビリティページ制作をお手伝いしています。
具体的には、

企業として取り組む優先課題
優先課題における目標
経営へ統合した事例や取り組みの紹介
統合報告書やサステナビリティレポートでの定期報告

をコンテンツに落とし込み、サステナビリティページで発信します。

コンテンツ

実際に用意するべきコンテンツを紹介します。

企業として取り組む優先課題

企業としてSDGsに取り組む際に、優先課題を明らかにすることが推奨されています。
SDG Compassのなかでは下記が述べられています。

出典 : GRI. 国連グローバル・コンパクト. WBCSD. SDGs Compass SDGs の企業行動指針 —SDGsを企業はどう活用するか—. 2016, (参照 2021-03-05)

各企業が SDGsに対して及ぼす最大の社会的・環境的な影響は、企業が所有または管理する資産の範囲を超える可能性がある。最大の事業機会は、バリューチェーンにおいて、その企業の活動範囲よりも上流もしくは下流に存在しているかもしれないからだ

出典 : GRI. 国連グローバル・コンパクト. WBCSD. SDGs Compass SDGs の企業行動指針 —SDGsを企業はどう活用するか—. 2016, (参照 2021-03-05)

自社のバリューチェーンのマッピングを高いレベルで実施し、SDGsのいう諸課題にそれが負または正の影響を与える可能性が高い領域を特定することから、この影響評価を開始すること

このバリューチェーンのマッピングから自社事業の課題を特定して、それに関連するSDGsの目標・ターゲットを当てはめて、優先課題を特定しましょう。

こうして特定した優先課題と、その背景を明示するコンテンツをサステナビリティページに用意します。

優先課題における目標

特定した優先課題に対して、企業としての目標を設定していきます。
目標を設定するにあたって、ベースラインの設定と目標タイプの選択が重要です。
ベースラインの設定では、目標のベースラインとして、特定の時点や期間を設定します。

ベースラインの設定例

  • 特定の時点を設定した目標:女性役員の数を2013年末のベースラインと比較して2020年末までに40%増加させる
  • 特定の期間を設定した目標:2018年から2020年まで3年間の平均水使用量を、2006年から 2008年までの平均水使用量と比較して、50%削減する

特定の時点ではなく、特定の期間を設定することで、短期的な変動の影響を排除できます。

また、目標タイプの選択では目標タイプを、絶対目標と相対目標から選択します。

目標タイプの選択例

  • 相対目標:安全衛生事象の発生率を2015年から2020年までに30%削減する
  • 絶対目標:企業の単位売上高に対する温室効果ガス排出量を2014年から2018年までに25%削減する

SDG Compassでは、

絶対目標:社会に対して及ぼすと期待される影響を表すのに最適だが、企業の成長(または衰退)を考慮していない
相対目標:産出単位当たりの達成度の測定における正確性に優れているが、目標が与える影響については把握しきれない

と、どちらの目標でも完全な全体像はつかめないため、各企業が目指す影響をきちんと説明することを推奨しています。

ベースラインの設定と目標タイプの選択を踏まえて、アウトサイド・イン・アプローチで設定した目標を表明するコンテンツを制作しましょう。

経営へ統合した事例や取り組みの紹介

SDG Compassのなかで、「持続可能性を事業戦略、企業風土および事業展開に組み込むには、研究開発部、事業展開部、供給管理部、事業部、人事部などの各部門の支持と主体的な取組みが鍵を握っている」とされています。

設定した目標を部門管理課題、個別のターゲットに落とし込み、組織的に具体性のある取り組みを推進しましょう。

またSDGsへの取り組みは共同を重視されており、分野横断的なパートナーシップの構築が求められます。
企業は、次の3つのタイプのパートナーシップを検討するべきとされています。

パートナーシップのタイプ

  1. バリューチェーン・パートナーシップ:バリューチェーン内の企業が相互補完的な技能・技術・資源を組み合わせて市場に新しいソリューションを提供
  2. セクター別イニシアチブ:業界全体の基準・慣行の引き上げと共通の課題の克服に向けた取組みにおいて、業界のリーダーが協力
  3. 多様なステークホルダーによるパートナーシップ:行政、民間企業および市民社会組織が力を合わせて複合的な課題に対処

社内の関連部門による具体的な事例や、社外や行政とのパートナーシップとの取り組みを紹介するコンテンツを用意して、サステナビリティページで発信しましょう。

統合報告書やサステナビリティレポートでの定期報告

SDGsが国連サミットで採択されてから、統合報告書やサステナビリティレポートで、SDGsに関する目標到達度や進捗状況を報告する企業が多くなりました。
前述のとおり、企業が事業活動を通じて環境や社会、経済に及ぼす影響や責任に対して、どのような戦略や取り組みを用意しているのか、企業価値や投資価値を判断する上で重要視されているのが現状です。

ステークホルダーへの情報開示はもちろん、SDG のターゲット12.6では各国政府に対して「特に大企業や多国籍企業などに対し、持続可能な取組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励すること」を求めています。

具体的には、次の項目に関する情報開示が求められています。

定期報告が求められている項目

  • そのSDGsが適合するとされた理由とその過程(たとえば、SDGs優先課題の決定過程やステークホルダーとの協働を記述)
  • 適合するとされたSDGsに関する著しい正または負の影響
  • 適合するとされたSDGsに関する企業の目標とその達成に向けた進捗状況
  • SDGsに関する影響を管理し、組織横断的な統合による目標達成のための戦略と実践(たとえば、方針、体制やデュー・ディリジェンスなどのプロセスを記述)

企業として公式な文書を作成して、サステナビリティページでレポーティングすることが重要です。

事例

最後に、2020年のS&Pダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)のワールド・インデックス(時価総額で世界の上位3,500社のうち、上位10%)に選ばれた日本企業から、サイト設計やコンテンツが特に優れているサステナビリティページを3つピックアップしてご紹介します。(ワールド・インデックスは全世界で323社、そのうち日本企業は39社)

本田技研工業

Hondaは200ページ近くのサステナビリティレポートを用意しており、優先課題や目標からパフォーマンスの報告まで網羅的にレポーティング。

サステナビリティページの構成は限りなくシンプルで、「Hondaの概要」「戦略」「ガバナンス」「パフォーマンス報告」というカテゴリーごとに、サステナビリティレポートの該当ページをPDF形式で設置しています。(もちろん一括でもサステナビリティレポートをダウンロードできるようになっています!)

サステナビリティレポートは、株主や個人・機関投資家が企業価値や投資価値を判断するための重要な資料でもあるので、ダウンロードや印刷を考慮したPDF形式が望ましいですね。

また導入にはトップメッセージが設けられており、企業としてのビジョンや取り組みの概要が社長の言葉で語られています。

味の素

味の素は、統合報告書とは別にサステナビリティデータブックを制作しており、詳細な活動報告がマテリアリティごとに記載されています。

また味の素のWebサイトには、全てのステークホルダーに向けた「Stories」という更新型メディアコンテンツがあり、その中の記事でサステナビリティへの取り組み事例が紹介されています。

例えば目標14「海の豊かさを守ろう」に関連した事例として、持続可能なカツオ漁業への支援のために国立遠洋水産研究所とパートナーシップを組み、資源管理のための調査や国際的な資源管理ルール策定への働きかけを実施している報告を読むことができます。

公式な文書や資料だけでなく、魅力的な読み物コンテンツを使って、経営へ統合した事例や取り組みを紹介していますね。

TOTO

TOTOのサステナビリティページでは、「2022年度までのグローバル環境目標」として、2019年度の実績をベースラインに相対目標を具体的な数値で明示しています。
目標を達成することで、どのような影響を目指しているのかを、サステナビリティページ内で説明しています。

またTOTOは「TOTO水環境基金」や「TOTOどんぐりの森づくり」、「環境フォトレポート」など、様々なステークホルダーやパートナー団体を巻き込んだ取り組みが多く、その活動紹介やレポーティングも充実しているのが特徴です。

まとめ

ますます身近になっていくSDGs。

企業として取り組む際には、具体的な目標設定や活動報告、公式なレポート作成などのチェックポイントがあり、SDGs Compassでその指針が示されていました。

活動に落とし込む実行力や実際に成果をあげることと同じくらい、情報発信やレポーティングを適切に実施することがSDGsでは求められているようです。

SDGsに関する情報発信やレポーティングを、ステークホルダーに伝えるためのコミュニケーションプラットフォームとして、サステナビリティページを制作することは企業の最優先事項と考えられます。

BAsixsは、豊富なWebサイト構築・サステナビリティページ制作の実績を持っており、Webサイトの構想段階から調査・分析・設計・評価、そして運用に至るまで、すべてのフェーズでご支援をすることが可能です。
サステナビリティページの制作やリニューアル、またはWebサイト全体の構築に関するご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。

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