BtoB企業におけるデジタルマーケティングの第一人者・上島千鶴氏と当社チーフストラテジスト・橘 守が登壇し、2025年10月・11月に東京と大阪で開催した「BtoB企業のデジタルマーケティング戦略と成果を創出する企業サイト最適化」と題したセミナー。
多くの企業が直面するデジタルマーケティングにおける問題点や、それを改善するための具体策、デジタルマーケティングの最新トレンドなど、事業に貢献するマーケティングサイトを構築するのに役立つ知識と情報が詰まった2時間のセミナーをレポートします。

セミナー「BtoB企業のデジタルマーケティング戦略と成果を創出する企業サイト最適化」
今回のセミナーでは、前半で上島氏が、デジタルマーケティングを売上につなげるためのターゲット設定やコンテンツ制作、売上につなげる仕組み作りまでを解説。後半では橘がいくつかの成功事例をあげながら、課題の見つけ方から具体的な改善策までを解説しました。
セミナー概要
- 第一セッション
- 講演者
- 上島千鶴(株式会社Nexal 代表取締役)
- 講演タイトル
- BtoB企業における事業戦略とデジタルマーケティングの役割
- 講演内容
- BtoBマーケティングの一貫でデジタルマーケティングに取り組んでいる企業さまへ警鐘を鳴らします。何のためにデジタル接点を強化し、誰とコミュニケーションを行うのか、顧客解像度が低く目的やゴールが明確でないと、継続的な予算確保や投資対効果の説明は難しくなります。事業に貢献するデジタル方針策定について解説します。
- 講演者
- 第二セッション
- 講演者
- 橘 守(株式会社 ビジネス・アーキテクツ Chief Strategist)
- 講演タイトル
- 成果を最大化するマーケティングサイトの構築法
- 講演内容
- 「マーケティングサイトは事業戦略をそのまま体現していますか?」
現状のまま放置することによる「静かなる赤字」の解説から、数字による現状把握、課題抽出、その優先順位のつけ方、改善の仕方を「方法論」「様々な事例」を通じて解説。「成果の確認の仕方」「さらなる改善に向けて」までカバーします。
- 「マーケティングサイトは事業戦略をそのまま体現していますか?」
- 講演者
マーケティングサイトで売上につなげるための改善プロセスとは?
まず上島氏が指摘したのは「そもそも事業計画はあっても事業戦略がない」あるいは「戦略の解像度が低い」という問題点です。
その原因の1つとしてあげたのは、マーケティング担当者が自社の事業の実態を意外と把握していないケースが多いこと。そのため、マーケティング担当者はまず決算報告書や財務諸表を読み込み、自社がどの事業に注力しているのか、利益未達の理由は何かをしっかり理解した上で戦略を立てるべきだと強調しました。
続いて、デジタルマーケティングのターゲット設定について「新規顧客−既存顧客/成長商材−既存商材」の2軸4象限を用いて解説。多くの企業は「新規顧客×成長商材」を狙いがちですが、上島氏は「デジタルマーケティングで狙うべきターゲットは実はそことは別にある」と指摘。あわせて、売上に対する適正な予算比率や、競合他社と商材・サービスを差別化するためのコンテンツの作り方についても言及しました。
最終的には、点在するデータを集約し、直接売上につなげる仕組みの構築を目指すべきとのこと。それはつまり、事業部ごとに分散していた顧客データを連携して管理し、営業担当をサポートする情報を自動で提供したり、顧客の行動シグナルを検知したりするような高度な連携です。現在のデジタルマーケティングは、そういったところまで進化してきているとのことでした。
売上に貢献できるデジタルマーケティングの成功事例
後半の当社チーフ・ストラテジスト橘のパートでは、具体的なBtoB企業のマーケティングサイトの事例を見せながら、話を進めました。
2000年代初期から現在まで、さまざまな企業のマーケティングサイトの変遷を見てきた経験から、まず最初に言及したのはBtoBマーケティングサイトに求められる3つのポイントについて。それは「見つけやすい」「わかりやすい」「課題解決に役立つ」の3つ。これらが揃って初めて、直帰率が下がりコンバージョン率が上がる。
より具体的に言えば「将来的な売上につながる見込み顧客の情報を収集できているか」「そういうサイトにしていくためには、どんな構成にすることが必要なのか」を、2000年代から現在までの、マーケティングサイトの変遷を見ながら解説しました。
例にあげたのは、ある電子部品メーカーのサイト。ここでは、2000年代初頭は製品名や製品のカテゴリー・用途別に検索して製品を探させる仕組みが主流でした。しかし現在では、以下の例のような、より受注につながりやすく、顧客のニーズを予測してつかめるような仕組みになっているとのこと。
- 顧客が開発しようとしている完成品の機能や目的から、必要な製品に辿り着けるような「設計支援ツール」
- 他社製品の品番から同等品を検索できる「クロスリファレンス機能」
- 会員登録をしてもらった上で掲示板の中で気軽に問い合わせができる機能
また、マーケティングサイトで得た顧客ニーズは、人を介在させずに直接営業担当に提供され、営業活動に活用している企業もあるという、最新の状況も説明しました。
マーケティングサイトにおいて、もう1つ大事なのが検索流入です。
顧客の担当者が検索しやすいキーワードに関して、全てのキーワードが検索結果上位に表示されるようなコンテンツづくりを目指すことが重要であることに触れ、検索順位によるクリック率の違いを説明。ちなみに、検索結果1位ではクリック率は32%、10位では2%とかなり差があります。
検索から流入させるページでは、いきなり製品紹介をするのではなく、まずは担当者が求めている知識や情報を提供します。「会員登録をすれば詳細情報を得られる」という形にすることで、見込み顧客の連絡先を獲得する流れです。
また、一見製品とは直接関係なさそうなコンテンツを用意しているサイトもあります。そこへのアクセス状況を分析することで、その企業が今後どのような事業展開をしようとしているのか、予兆を検知する仕掛けです。
単に製品情報を載せるだけでなく、顧客情報の獲得や事業展開の兆しまでもサイト上の動きから掴み取る。それが昨今のマーケティングサイトの潮流であると説明しました。
読まれるサイトであり続けるためのさらなる進化とは
昨今サイトやメディア構築の際に話題になっているのが、Googleの検索機能「AI Overviews」です。Google検索の最上部に、生成AIがWeb上の情報から要約した内容を表示する機能です。これにより、自分が得たい情報を瞬時に得られるようになり、サイトをクリックしなくなったと言われています。
しかし、正しい対策を講じることで、AI時代でも読まれるサイトであり続けることは可能というデータもあります。そこで最後に、AI Overviewsに表示させるために有効な手段のいくつかを説明して、このセミナーは終了となりました。
Business Architects(ビジネス・アーキテクツ)では、営業戦略に基づくサイト戦略策定からサイト戦略に基づくサイト構築、コンテンツ制作、SEO対策、AI対策、サイト運営まで一気通貫で手がけることが可能です。
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