企業活動において、重要性が高まっているWebマーケティング。
しかし、技術革新やサービスのアップデートも激しく、「必要だから」と自社人材でいきなり行うにはなかなかハードルの高い世界でもあります。
また、スキルを備え た専門の人材を採用・育成するには想像以上の時間やコストもかかります。
そこで本記事ではWebマーケティングを専門の会社に外注する際、どのようなポイントで選定すべきなのかを解説していきたいと思います。
Webマーケティングの需要は、コロナ禍において過去最高に高まっている
1995年「Windows 95」が発売されたことを契機として、インターネットの利用は急速に拡大していきました。PC・携帯電話が普及し、24時間情報を求める新しい時代に突入しました。
2000年代にはGoogleが日本語での検索サービスを開始、Amazon・楽天市場といった大手ECサイトが登場し、各企業が自社サイトの整備を進めていったのもこの頃でした。
次第にブログ、mixi、Facebook、twitterといった各種SNSが普及しはじめ、2000年代後半にはスマートフォン、2010年にはiPadが登場したことで端末の多様化も進みました。
SNSによる双方向コミュニケーションが活性化したことで、一般の消費者が積極的に発言する機会が急増。
それに伴い、「購買・契約前にインターネットで商品詳細を検索する」「口コミやレビューを確認してから購入・契約を検討する」といった形で、ユーザーの購買・契約行動にも変化が見られるようになりました。
これを受けて、テレビや新聞・雑誌といったマス偏重だった広告コミュニケーションから、特定の個人に商品・サービス情報を届ける「ターゲティング広告」や、自然検索をしたユーザーをターゲットにした「リスティング広告」や「コンテンツマーケティング」、ターゲットに影響力のあるインフルエンサーを起用した「インフルエンサーマーケティング」など、マーケティング手法も複雑化しました。
近年ではコロナ禍に伴って顧客とサプライヤーがリアルに接触できる機会が激減したことから、Webマーケティングの重要性がますます重要視されています。
そこで、自社だけではまかなえないリソースとして協業先となるマーケティング会社選定が重要になってくるのです。
Webマーケティング会社を選ぶときに絶対押さえたい4つのポイント
ひと口にWebマーケティング会社といっても、企業規模や得意領域は大きく異なります。
リスティングやディスプレイといったWeb広告施策に特化した会社やSEOやコンテンツ制作といったコンテンツマーケティング施策が主軸となる会社、LPO(ランディングページの最適化)やEFO(入力フォームの最適化)などサイト内部の最適化を得意とする会社など多岐にわたります。
自社が実施したい施策・戦略をよく見直したうえで選定するようにしましょう。
また、戦略そのものもマーケティング会社と伴走して作っていくこともおすすめです。
1.Webマーケティング会社を選ぶ前の下準備:課題を明らかにする
Webマーケティングの会社選定に当たっては、
- 自社のWebの位置づけ、目的、戦略
- 何をKPIとするか
- 必要とする施策は何か
をあらかじめ社内で検討しておくことが重要です。
例えば、
- Webサイトへの訪問者数に課題
がある場合は集客施策を行う必要があります。
一方で、
- 訪問者数は十分でありながらユーザーの離脱率が高いという課題
がある場合にはサイト動線やコンテンツの内容に課題がある可能性があり、サイト動線改善・コンテンツ対策に注力する必要があります。
- 集客はできているのに購買や契約に繋がらないという課題
がある場合には、ランディングページから入力・申込フォーマットへの動線の最適化に課題があることが考えられます。
2.施策の優先順位を決め、それぞれの会社のサービス範囲・強み・人材・予算を確認、比較する
課題は複合的であることも多く、予算も限られているため、どの課題を優先して対策すべきかは重要な経営判断となります。
Webマーケティングの方向性が決まったら、依頼したいサービスを得意とする企業を複数社選定し、サービス範囲や強み、予算を確認しましょう。
Webマーケティング会社の代表的な得意分野
- コンテンツマーケティング・SEO
- リスティング・ディスプレイ広告
- サイト解析・コンバージョン改善
- サイト設計
- SNS運用
- MA・ CRM活用
このとき、得意分野だけでなくWebマーケティング全体に関する知見があるか、複数の施策を組み合わせることが可能かについても事前に調べておく必要があります。
可能であれば、どのような専門スキル、資格をもった人材がどれくらい在籍しているのかもSNSや会社のコンテンツなどで確認しましょう。
3.実績はあるか?:事例での成果を確認、自社でのマーケティングでの取り組みを確認することも大切
サービス内容や対応範囲を確認したら、次は実績の確認です。
自社が依頼したい内容に近い内容での過去事例があるか、過去の実績では導入前後でどれくらいの結果に繋げることができたのか、各施策の成果も訊ねてみたり、記事やSNSの発信内容やクチコミで確認しましょう。
また、自社と似たような業界・商材・サービスでの事例、知見があるかどうかも重要なポイントです。
最近だと不動産など業界特化のマーケティング会社もあるので、調査してみましょう。
また「論より証拠」として、依頼を検討している会社のWebサイトの内容、読みやすさ、コンテンツ内容、ユーザビリティ、広告施策、商材のキーワードで検索エンジンで上位に上がってくるかなどをチェックし、実際にWebマーケティングを実現できているかを確認してみるのも一つの方法です。
4.コミュニケーションはとりやすいか?
価格やサービス、内容、実績の比較が完了したら、担当者に実際に直接会って話してみましょう。
最後の判断基準としては、やはり「人の良さ」「相性」というところが大きいです。
詳細な見積もりの前にきちんとしたヒアリングの機会を設けてくれるか、面談前の電話やメールの応対が適切・迅速かもチェックポイントとなります。
自社商品やサービスへの理解は十分か、といったことも重要な指標となります。
Webマーケティング会社へ依頼する前に:これだけは必要な2つの準備
Webマーケティング会社に最終的な依頼を行う前に、再度自社全体及びマーケティング領域における課題感、割けるリソース、プロジェクトの位置づけなどを見つめなおすことは非常に重要です。
1.自社の課題・目的の再確認
実際に複数企業のサービス内容や対応範囲、過去事例を確認する中で、再度自社のWebサイトにおける課題・目的を整理し、課題は何か、何を、いつまでに達成したいのか、改めて明確にしておくことが大切です。
この工程は少し時間や工数をかけてでもしっかりとやりましょう。
課題と目的、実現したい内容をクリアにすることで、ニーズにマッチした質の高い提案を受けることができます。
2.予算の確認:専門人材を全ての施策に使っていくと莫大な予算に
SEO・コンテンツ対策、Web広告、Web解析・改善、Webサイトリニューアル、LP作成などWebマーケティングで行なうべき施策はたくさんあります。
それゆえ、全ての施策に最初から手を出そうとすると莫大な費用感になってしまう場合が多いです。
予算が多少オーバーしても受けるべき提案なのか、その施策が今すぐ必要なのか(別のタイミングでは実施できないのか)など、慎重に検討することが大切です。
複数の施策を行いたい場合は必ず優先順位をつけ、課題と目的を照らし合わせながら取捨選択しましょう。
予算を考えるときに重要なのは、目標値から逆算することです。「この課題を解決するために最低限達成する必要がある成果はここまで」と決めてしまうことが大切です。
流行り物のマーケティング手法に手を出したくなるかもしれませんが、常に今の課題と目標にフィットした手法を選択するようにしましょう。
まとめ:自社に合った会社を選択して、Webマーケティングを成功させよう!
Webマーケティング会社の選定は、マーケティング戦略の成否を左右する重要な決断です。
世間的に知られている・伸びている会社が必ずしも自社に合っているとは限りません。
大切な会社の選定を誤ると、コストがかさんでしまうだけではなく、自社に必要な施策が打てず結果的に目標を達成できなくなるかもしれません。
自社の課題、目的、予算、商材などを今一度見つめ、自社に会ったWebマーケティング会社を慎重に検討するようにしてください。
BAsixsではウェブ解析士をはじめ、Webマーケティングに関する知見を備えたスタッフがいます。
もしWebマーケティングでお悩みの場合は、BAsixsまでご相談ください。