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【書評レビュー】商品を売るな コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる

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BAsixs編集部

BAsixsは、社会課題の解決と新たな価値創出をBAグループ全体で目指すためのサービスブランドです。

本記事は「商品を売るな コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる」の書評です。

この本はとにかく事例が豊富に掲載されています。

  • コンテンツマーケティング、なんとなく理解したけど具体的にどうやればいいの?
  • ウチの会社ではどんな感じでコンテンツマーケティング活用すればいいの?
  • 事例がないと上司を説得するのが難しいな

とお困りの方にはぴったりの本です。

いくら概念的に理解できても、実務で使うには具体性がないとアクションも思いつきませんよね。ご安心ください、この本には、な、なんと13個も事例が載っています!

簡単にですが、この本を紹介していきます。この記事を読み終わるのと同時に、
Amazonでポチってしまうこと間違いなしです!

具体的な事例がないとわからないよ!という不安から読み始めました

現在BA社では、コンテンツマーケティングのクライアントワークや自社メディアでの実践をしています。

実務とインプットの日々の中、「概念でわかっても具体的な事例がないとわからないよ!」と思っていました。

そこで手に取ったのがこの本です。結論から言うと、読んで大正解でした。

「商品を売るな コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる」の内容

全部で3つのChapterに分かれているこの書籍。まずはざっと全体の内容を見ていきましょう。

Chapter1 商品を売らない8つの理由

商品を売るな というタイトルに「なぜ?」と思った方のために、そもそも商品を売るなとはどのような意味なのか、なぜそのような主張をしているのか、を説明しています。

「商品を売るな」とこの本が主張する主な理由

  • 顧客に嫌われない(売り込み型の会社にいる営業マンには耳が痛い話ではないでしょうか)
  • 顧客のロイヤリティを高められる(なかなかリピート客が育たないのは商品を売っていたからなのかもしれません)

あとの6つは本書をご確認ください。

ここを読んだ方は思うはずです。商品を売らなかったらどうやって売上を上げればいいの?と。

その回答が「コンテンツマーケティング」なのです。そしてこのChapterではコンテンツマーケティングについての詳しい解説が続きます。

Chapter2 【事例編】商品を売らずに、本当に成功するのか

来ました、事例です。

冒頭申し上げたように、国内海外合わせて13事例載っています。

しかもWeb記事の事例まとめのように「数行さらっと」なんてレベルじゃありません。
一つの事例について、6ページもあります!内容のまとめ方は以下です。

  • WHY 課題 なぜコンテンツマーケティングに取り組むことになったか
  • HOW 施策 どのようなやり方でコンテンツマーケティングを設計し、推進していったから
  • RESULT 結果 施策の結果、どのような効果があったか

数値や図版、サイトキャプチャをふんだんに使って、こんなに詳しく公開しちゃっていいの?とこちらが心配になるほど具体的な情報が詰まっています。

B2B・B2Cの企業、大企業からベンチャーまで業種・業態・企業規模・目的、バラエティ豊かな事例から、御社にピッタリの事例を見つけることが可能です。

ここだけでも必見なので、ぜひ本書でご確認ください。

Chapter3 【実践編】「商品を売るな」を、どう実践するか

このChapterは、コンテンツマーケティングをどのように始めればいいか?について、丁寧に解説されています。

特に「コンテンツマーケティングを成功させる5つのステップ」という箇所は、上申資料や社内資料に応用できる内容となっています。

印象深い事例は「ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ」さん:潜在ニーズを掘り起こす最適な手法

私が特に印象深かかったのは「ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ」さんの事例です。

「これぞコンテンツマーケティングの本領発揮!」といった事例ですね。詳しくは本書に譲るとして、ここではざっくりご紹介します。

ソニーの子会社であるソニーデジタルネットワークアプリケーションズは2013年にandroidアプリの脆弱性検査ツール「Secure Coding Checker」を開発、販売を開始したそうです。

ソニーの技術力あっての先進的な製品だったそうですが、販売面で大きく苦労したそう。当時はまだスマホの脆弱性について、世の中にあまり認知されていなかったためです。つまり、「潜在ニーズ」だったんですね。

顕在化しているニーズはある意味物量勝負なので、広告を出せばひとまず売上は立ちます。しかし、誰も必要性を感じていない(その段階では)ニーズは、広告を出してもほぼ売れません。

ここにソニーデジタルネットワークアプリケーションズさんはコンテンツマーケティングで挑んだという事例です。

コンテンツマーケティングは顧客を育成することができます。時間と有益な情報を使って、潜在ニーズを顕在ニーズにすることが可能です。

「製品開発したはいいけれど潜在ニーズだった」というケースは割と多いですよね。そのような場合にはコンテンツマーケティングを検討してみてはいかがでしょうか?

さて、ソニーデジタルネットワークアプリケーションズさんはどのようにしてこの問題を解決したのか。詳しくは本書をご覧ください。

まとめ:コンテンツマーケティングに取り組むチームリーダーや、導入検討をしている方は必ず手に取ってください

BAsixsをご覧いただいている多くの方がチームで仕事をしていることと思います。

関わる人数が多くなればなるほど、チームメンバーの認識合わせのためには具体的な事例が欠かせません。

  • 「コンテンツマーケティングってのはなんとなくわかったけどいまいち踏み出せない」と言うチームリーダーさん
  • コンテンツマーケティングを導入・推進していこうかどうか迷っている、社内にどう説明しようか迷っているWeb担当者・経営者様

一度本書を手に取ってみると道が開けると思います。

またBAsixsでは、コンテンツマーケティングの実践やクライアント様への御提案を通して様々な業務課題の解決に取り組んでいます。コンテンツマーケティングの導入をお考えの方は是非御相談くださいませ。

参考

  • 宗像淳. 商品を売るな コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる. 第1版.日経BP社, 2014, 159p