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ここがすごいよ!サステナビリティページ制作で参考にしたい企業サイト5選

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加藤デザイナー(ビジネス・アーキテクツ)

Web制作会社にてLPやサービスサイトのデザイン・実装経験を経て2018年にBAに入社。現在はコーポレートサイトやアプリの情報設計・デザインに携わっています。とくにユーザーやクライアントの課題を見極めて解決していくプロセスに興味があります。固めプリンと旅行が好き。Webアクセシビリティを極めたい。

近年、コーポレートサイトを見ていると、サステナビリティコンテンツを取り入れている企業が増えています。

サステナビリティがWebサイトに取り入れられ始めたのは、2015年の国連サミットで「持続可能な開発のための2030アジェンダ」、いわゆるSDGsが採択された影響が大きいと言われています。

しかし現時点でまだ「IRページにはサステナビリティ項目が入っているけれど、専用ページまでは設置していない」など、まだ未対応の企業も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、サステナビリティコンテンツを立ち上げる際、またはリニューアルする際に参考にしておきたいコーポレートサイトをいくつかご紹介したいと思います。

ここがすごいよ!サステナビリティページ制作で参考にしたい企業サイト5選

なぜ、企業はSDGsの取り組みに力を入れているのか

まずは、企業がなぜSDGsの取り組みに力を入れているのかについて解説します。

企業は「製品やサービスなどの利益を上げていれば良い」「売上を拡大していけば良い」という考えが多かったですが、現在は利益だけを求めていては、長期的な発展や社会のニーズを掴むことが難しくなってきています。

その理由として、私たちの企業が時代と共に変化しているように、顧客も時代によって決定行動が変化しているからです。

例えば、フェアトレードの商品や、環境に配慮した商品を積極的に購入する方・SDGsの活動を積極的にやる企業に契約を決める方が増えていることが挙げられます。

製品やサービスのスペック・内容に大きな差が無い現代では、購入・契約を決める要因は「その企業の姿勢が支持できるか」というファン投票のような意味合いが強くなってきます。

企業はSDGsを理解し、企業イメージの向上につながる取組みをすることが求められています。

それに付随する新しいビジネスが創出されることによって、新しい雇用も生まれる可能性があるなどのメリットも数多くあります。

そのような理由で、大企業をはじめとして、SDGsに関する取り組みに力を入れている企業が増えています。

まずは、サステナビリティコンテンツの評価ポイントを確認

コーポレートサイトにおいて、サステナビリティコンテンツには、「経済」「社会」「環境」の3つの分野が存在します。

そして、その分野で評価される観点を挙げるとするならば、下に挙げたようなものがあげられます。

サステナビリティコンテンツで評価される観点

  • SDGsに対して、どんな目標を掲げているか?
  • その目標のためにどういった取り組みを行っているのか?
  • 営業活動においてどういう風に世の中に貢献しているのか?

特にサステナビリティはCSRよりも定義が広いため、コンテンツの量が多くなりやすい傾向にあります。

具体的な事例として、サステナビリティコンテンツを作る際に、コーポレートサイトにおいて、デザインや情報設計に参考にしたい実際の事例をいくつかご紹介していきます。

企業のサステナビリティページ参考事例5選

1.トヨタ自動車株式会社:TOYOTAの森づくりの取り組みをレポート

トヨタは「サステナビリティ推進室」を新設し、SDGsやESGに本格的に取り組んでいることでも話題です。

トヨタ自動車の社会貢献活動の基軸の一つに「森づくり」があります。1997年以来、「トヨタの森」(豊田市岩倉町)をはじめ、三重県、中国、フィリピンなど国内外で森づくりを進めてきました。

特にこのサイトでは、トヨタが森が抱える課題や背景に向き合い、「人づくりや地域との連携」「森と共生する仕組みの構築」を通じて、持続的な森づくりに向けて様々な活動を伝えています。

「TOYOTAの森づくり」のページには、動画やアニメーションを使用し、ユーザーにとっては親やすい印象です。「森からのお手紙」では里山からのメッセージを継続的に発信したり、トヨタの森や里山について楽しみながら理解を深められるコンテンツを用意しています。

参考

2.P&G:2030年までの環境目標を明示

コンテンツのボリュームを抑えることと、グラフィカルな表現の両立を実現しており、まさにサステナブルなWebデザインといえます。

縦長のシングルページのような構成になっていて、写真やイラストが配置されており、SVGアニメーションでユーザーの視線を引き付ける仕掛けが施されています。

また、PDF形式のレポートはサマリーレベルの内容となっており、主だった情報がWebサイトをメインに展開されているのも同社の特徴のひとつと言えるでしょう。

参考

3.サントリーホールディングス:事業の原点である「水」にこだわったコンテンツ

企業理念として「水と生きる」を掲げるサントリー。

それは単なる飲み水としての意味だけではなく、社会に潤いを与える存在となることや、水のように柔軟であり続けることを表しています。

環境ブランディングコンテンツの充実度と視聴率の高さが評価につながっていて、同社のサイトでは、「天然水の森」や「水育」などの活動について、写真や動画を多用しながら、それぞれの活動をまとめています。

水に関わる企業だからこそ、水自体やそこから育まれる動植物を通じた人々の健康、提供するためのルートや包装にまで気を配り、サステナブルな消費の形を模索し続けているのではないでしょうか。

参考

4.アサヒビール:よりSDGsの理念に近いコンセプチュアルなアプローチ

アサヒビールでは、健全な酒類文化を育み、同じ社会の中で暮らす人々と調和し合える豊かな社会の実現に向けて、「責任ある飲酒」「環境」「色の安全・安心」「コミュニティ」「人」の5つの重要課題を選出し、SDGsの達成のために最高の明日をつくるための5つのアクションを通して、取り組みを進めています。

Webサイトのデザインでは、トレンドのアイソメトリックデザインが用いられていて、アサヒビールのコーポレートカラーの青色を基軸に、立体的なイラストによって街や暮らしの様子が表現されています。

参考

5.スターバックスコーヒーカンパニー ジャパン:本質的なコンテンツでユーザーの意見も募る

アメリカの大手コーヒーチェーン店であり、日本でもスタバの愛称で親しまれているカフェ、「スターバックスコーヒー」では、資材削減として2020年までに世界中の店舗から従来の使い捨てストローを全廃しています。

また、スターバックスコーヒーは現在、プラスチックストローの代替品として、紙製のストローと、リサイクル可能でドリンクの吸口が付いたプラスティック製のフタの導入を進めています。

Webサイトでは、コーヒーを軸に、企業内での社会課題へのアクション、パートナー(従業員)の裏側をストーリーとしてメディアや生活者の方々に発信しています。

また、それだけでなくその活動に対する意見をユーザーから広く募っています。非常にオープンな組織に感じられます。

その他にも、CSRページとソーシャルメディアとの連携も行い、より広く情報発信をしており、意欲的な取り組みをしています。

参考

まとめ:サステナビリティコンテンツは企業によって様々。よりユーザーを意識したサイト構築が重要

以上に挙げた5つの事例から、サステナビリティコンテンツにはそれぞれの企業の事業方針に合った表現方法やアプローチが重要である事が読み取れます。

そのため、どんなコンテンツを入れるのか、どのような構成にするのかは業界や企業の方針によっても大きく左右されます。

SDGsや持続可能性に対する世間の関心が高まっているなか、企業は、CSRコンテンツを強化し、サステナビリティに関する取り組みをさらに魅力的に発信することがより求められています。

この記事を参考に、現代のトレンド、ユーザーを意識したサイト構築・コンテンツ発信の参考にしてみてください。

BAsixsでは、お客様の方針やビジョンを基に、よりユーザーに伝わるサステナビリティページでのコンテンツ発信をお手伝いさせて頂きます。

まだサステナビリティ方針が定まっていない、これからサステナビリティページを構築したいとお考えのお客様は、お気軽にご相談ください。