Webサイトの解析やマーケティング、広告などの業務に携わる際に必要になるGoogleアナリティクス。自己流で学習されている方も多いのではないでしょうか。
Googleアナリティクスの知識を深めたい、これから解析について学びたい方にぴったりな学習の一つがGoogle公式の資格「Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)」です。
今回はGAIQの試験内容、対策方法から取得するメリットや活用シーンまでをご紹介します。GAIQを取得して、Googleアナリティクスに対して苦手意識をなくしましょう!
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)とは?
Googleアナリティクス個人認定資格とは、Googleが提供しているデータ解析ツール「Googleアナリティクス」の技能や知識の理解度を証明するための認定資格です。
Googleアナリティクスの導入、設定、カスタマイズ、レポート、ディメンション・指標の理解など全般的な知識を問われます。今やGoogleアナリティクスは、GoogleデータポータルやGoogleオプティマイズ、Google広告など他のマーケティングツールのハブとなっています。Googleでマーケティング関連のツールを扱う上でまず最初に身に付けるべきもの、という位置付けです。
英語で「Google Analytics Individual Qualification」の頭文字をとって通称「GAIQ」とも呼ばれています。「個人」と名称にも入っているように、個人を対象とした認定資格です。
GAIQの認定資格を取得すればGoogleアナリティクスに関するスキルを十分に身につけていることを証明できるのはもちろん、資格を取得するための勉強を通して自身の知識も深められます。
また、現在Web担当者として日々Googleアナリティクスとにらめっこしている方にも、効果的な見方を増やし、施策を打っていく意味でも大変有効です。
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)を取得するメリット:網羅的な知識を持っている安心感
Googleアナリティクス個人認定資格を取得すると、ベンダー目線では取引先のクライアントにGoogleアナリティクスの知識があることを伝えられるというメリットがあります。
データ解析などを専門的に扱っている企業においては、十分な知識を有していることをアピールできれば相手へ安心感を与えて受注に結びつきやすくなったり、スムーズに仕事を進めやすくなったりする効果が期待できます。
加えて、就職・転職活動の際に企業にGoogleアナリティクスに関する知識があることをアピールできるため、選考に有利になる可能性があります。分析業務に直結する資格なので、Web分野で即戦力を期待している企業に対しては特に高いアピールポイントになるといえます。
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)取得におすすめの人:特にブランクの人は受けましょう
Googleアナリティクス個人認定資格を取得するのにおすすめの人は、以下です。
- 経験の浅いWebサイト担当者
- 経験の浅いマーケティング担当者
- これからWebサイト解析にまつわる業務を行いたいと考えている人
- 過去Googleアナリティクスを使用していたものの数年ブランクがある人
このようなツールは短い期間で機能の追加やアップデートがあるので、Googleアナリティクス使用業務のブランクがある人は資格取得をすることをおすすめします。
資格試験の勉強を通してGoogleアナリティクスの基礎知識をひと通り身につけられるため、データ解析をどのように進めれば良いのかまったく分からないという人は、実務に携わる前にまずは資格取得を目標にして自分に合っているか確認しましょう。
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)を取得しなくても良い人
一方で、Web解析業務に長く従事し、すでにGoogleアナリティクスの経験が長い人はあえてGoogleアナリティクス個人認定資格を取得しなくてもそれほど問題はないでしょう。
この資格はGoogleアナリティクスの入門に最適な資格であり、熟練したスキルをすでに持っている人にとっては難易度に物足りなさを感じる可能性が高いためです。
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)の試験内容
Googleアナリティクス個人認定資格の試験概要や出題範囲、受験までの具体的な流れなどについて具体的にまとめました。
試験概要
Googleアナリティクス個人認定資格の解答方式は選択式であり、全70問の問題を90分の試験時間の中で解答します。オンライン上で受験可能で、試験日は特別なメンテナンスなどがない限り、受験者の都合の良いタイミングで24時間365日いつでも受験できます。
合格ラインは80%で、70問の試験問題のうち56問以上正解できれば合格です。不合格になった場合も再受験が可能ですが、再受験は受験終了後24時間後以降からの受付となります。
試験の有効期限は12ヶ月となっており、期限が切れると再受験が必要です。
出題範囲
Googleアナリティクス個人認定資格の出題範囲は、「Googleアナリティクスの基礎と高度な知識が含まれている」と試験概要ページに公表されています。
具体的な出題範囲は「プランニングと仕組み、導入とデータ収集、設定と管理、コンバージョンとアトリビューション、レポート、指標、ディメンション」に関連する問題が出題されます。
費用
Googleアナリティクス個人認定資格の受験費用は無料です。
また、試験対策のための「Googleアナリティクスアカデミー」の受講費用も無料なので、インターネット上で気軽に試験勉強にも取り組めます。
受験までの流れ
Googleアナリティクス個人認定資格を受験する際の流れは、「skillshopへログイン」→「認定資格を取得する」→「アナリティクス アカデミー」→「Googleアナリティクス個人認定資格」→「受験」となります。
受験完了後、もし不合格になった場合は24時間後以降に再度同じ流れで再受験ができます。
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)の試験対策は自分に合う方法で
Googleアナリティクス個人認定資格の試験対策は、
- Googleが公式に用意している「Googleアナリティクスアカデミー」を利用する方法
- Googleアナリティクスについて学べる書籍でスキルを身につける方法
があります。
Google公式の「Googleアナリティクスアカデミー」
Googleアナリティクスアカデミーとは、Googleが公式に提供しているGoogleアナリティクスについて学ぶためのeラーニングシステム(オンライン上で学べる仕組み)です。
Googleアナリティクスアカデミーには「Googleアナリティクス初心者向けコース」と「Googleアナリティクス上級者向けコース」の2種類があり、自身の習熟度に合わせて任意のコースを選んで学習に取り組めます。
Google本社の教師が、YouTube動画で話しながらポイントを解説してくれます。
Googleアナリティクス初級者向けコースでは、まだGoogleアナリティクスを使い始めたばかりの新規ユーザーを対象としています。アカウントの作成方法やトラッキングコードの実装、データフィルタの設定手順などについて学ぶことができます。
また、Googleアナリティクスの管理画面やレポートの活用方法、マイレポートとショートカットの設定方法、レポート機能の基本的な使い方、目標やキャンペーン、トラッキングの設定方法などについても解説されています。
Google アナリティクス上級者向けコースでは、ある程度Googleアナリティクスを使い慣れて高度なデータ解析を行いたいと考えている人を対象にしています。収集したデータを扱いやすいレポートにまとめる方法について解説されています。
上級者向けコースでは、「カスタムディメンション」、「カスタム指標」、「イベントトラッキング」などの設定を活用するため、まずは初心者向けコースで基礎知識を身につけから学習してください。
また、セグメントやチャネルレポート、ユーザーレポート、カスタムレポートを使った高度な分析テクニックや、過去に自社にWebサイトに訪問したことのあるユーザーに広告を表示するリマーケティングなどのマーケティング戦略についても学べます。
BAsixsがお勧めするGoogleアナリティクス学習用の書籍・厳選3冊
書籍でGoogleアナリティクスの知識を学ぶなら、
- 「できる逆引き Googleアナリティクス Web解析の現場で使える実践ワザ240 ユニバーサルアナリティクス&Googleタグマネージャ対応」(木田 和廣 著・インプレス)
- 「徹底活用 Googleアナリティクス: デジタルマーケティングを成功に導く解析・改善のための操作ガイド」(NRIネットコム株式会社 , 神崎 健太, 坂本 祐, 齋藤 圭祐, 山川 俊哉 著・SBクリエイティブ)
- 「いちばんやさしいGoogleアナリティクスの教本」(山浦 直宏,村山 佑介,コガン・ポリーナ,高田 和資 著・インプレス)
の3冊がお勧めです。
「できる逆引き Googleアナリティクス Web解析の現場で使える実践ワザ240 ユニバーサルアナリティクス&Googleタグマネージャ対応」は基礎知識を応用して実際のデータ解析業務で活用できる実践的な内容が解説されているため、業務ですぐ生かせる実用書として使えるのが魅力です。基礎勉強した後、実用の技を付け加えたい時にぴったりな1冊です。
「徹底活用 Googleアナリティクス: デジタルマーケティングを成功に導く解析・改善のための操作ガイド」はGoogleアナリティクスの機能や使い方が詳細まできっちり押さえられているため、操作レベルで1から学べる使い勝手の良い1冊です。
「いちばんやさしいGoogleアナリティクスの教本」は、SEOのノウハウの豊富さで有名なアイレップのスタッフが著者になっています。通底して「Webマーケティング全体を機能させるためのGoogleアナリティクスの見方」という視点で書かれており、立脚点が高いです。機能の解説は少ないですが、「どのようにGoogleアナリティクスを使って成果を出すか」という考え方も含めて学べる貴重な1冊です。
この3冊はそれぞれ特徴が違うので、組み合わせることで補完的に知識をインプットできます。
まとめ:Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)をとって、アクセス解析業務を洗練化・スキルアップを
Googleアナリティクス個人認定資格に合格すると、Googleアナリティクスのスキルを十分に有していることを証明できます。
現在、国内上場企業の90%はGoogleアナリティクスを入れていると言われています。Web担当者として、漫然と画面の数字を眺め、改善につなげられないケースも少なくないのではないでしょうか。(過去事業会社でWeb担当者をしていた私はそうでした)
日々のアクセスから次のアクションを考えるためには、最低限Googleアナリティクスの機能に習熟している必要があります。こちらの資格を活用して、網羅的にGoogleアナリティクスの機能を使いこなし、Webをよりよく改善できるようになっていただければ幸いです。
BAsixsでは、GAIQ資格保有者、上級Web解析士が在籍しております。資格取得後のデータの生かし方のアドバイス、解析業務のアウトソースなど、どんなことでも御相談ください。