市場カバレッジとは、本来ターゲットとなる潜在顧客に対してカバー出来ている割合のこと。
もっと詳しく解説
市場カバレッジとは、本来ターゲットとなる潜在顧客に対してカバー出来ている割合のことです。
カバレッジは、網羅率やカバー率を意味します。ただし、使われる分野・状況により計算方法が変わります。
1.マーケティング分野
対象に対するユーザー数の割合のことです。
1-1. 市場シェア
コンタクトが取れている顧客数÷潜在顧客数で算出します。
分母の潜在顧客数(その商品・サービスが属する市場規模)が自社にとって新しいカテゴリーの場合は、フェルミ推定やロジスティックス曲線など複数の計算方法を比較して設定します。
市場カバレッジを高くする方法には、マーケティング担当者や営業担当者などの増員、流通チャンネル(物流業者や問屋、卸売業者、小売業者など)の活用があります。
ただし商材の特性によって、直接的なカバレッジと間接的なカバレッジを分けて設定することもあります。
1-2. 広告媒体カバー率、訴求範囲
広告媒体の対象地域の人口に対するユーザーの割合のことです。
ユーザー数÷市場規模で算出されます。
テレビ・ラジオの視聴可能世帯数や、新聞・雑誌の購読者数、ディスプレイ広告が掲載されている施設の利用客者数などを分子に、対象地域や日本の人口などを分母に設定します。
1-3. BtoBマーケティング
対象の数のうち、コンタクトがとれる数の割合のことです。
コンタクト可能数÷対象企業数(または対象企業の対象者数)で算出されます。
コンタクト可能数は、過去に失注・取引があったコンタクトや現在取引のあるコンタクトの内、購買に関わる人や決済決定権のある人といった有効なコンタクト数を指します。
2.ソフトウェア分野
実行したテストの割合のことです。
2-1. テストカバレッジ
予定しているテスト数に対して、完了しているテスト数の割合のことです。
コードカバレッジや機能カバレッジが含まれます。
2-2. エリアカバレッジ
携帯電話や無線機器などの場合、電波の送受信可能な範囲のことです。
また、基地局がカバーする範囲を指すこともあります。
日本語では、「通信エリア」や「通話エリア」などと呼びます。
3.金融分野
適用範囲や、企業活動全般を意味します。
「金融機関(証券会社や投資銀行など)がある企業に対してカバレッジする」とは、金融機関がその企業を調査・分析の適用範囲とし、顧客(投資家など)へアドバイスや提案を行い、投資判断をすることを指します。