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ビジネスシーンの問題解決に!必ず身につけたいフレームワーク10選

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BAsixsは、社会課題の解決と新たな価値創出をBAグループ全体で目指すためのサービスブランドです。

ビジネスシーンでの問題解決に役立つフレームワーク。「会社で新しいフレームワークを取り入れたい」「フレームワークを使って業務の効率化を図りたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、問題解決に役立つフレームワークを10個ご紹介します。各フレームワークがどういった目的で使われ、取り入れることでどんなメリットがあるのかを解説するので、ぜひ参考にしてください。

問題解決に役立つ!おすすめのフレームワーク10選

問題解決に役立つおすすめのフレームワークをご紹介します。各フレームワークの使い方だけでなく、効果やメリットも意識しながら確認してみてください。

1.ロジックツリー

ロジックツリーは、課題の解決策や問題点を絞り込むときに便利なフレームワークです。表層に見えている抽象的な事柄を左側に書き、それを分解して具体的な事柄を右側に書いていくというツリー型の階層をしています。

ロジックツリーには、主に以下3つの型があります。

ロジックツリーの主な型

  • 問題解決型…ある問題に対して「どのように解決するか(=How?)」を繰り返して、解決のための方法をあぶりだします。
  • 原因追及型…ある問題に対して「なぜか(=Why?)」を繰り返し問いかけ、問題の原因を掘り下げます。
  • 要素分解型…ある事柄に対して「要素は何か(=What?)」を繰り返し問いかけ、要素を網羅的に把握します。

ロジックツリーのメリットは、問題の全体像を把握でき、論点を明確にして話し合うことができる点です。ロジックツリーを効果的に使うためにも、 “MECE(=漏れなく、ダブりがない)”の状態まで深堀することと、各階層の次元を揃えることが大切です。

2.5W1H

5W1Hは、「What・When・Who・Where・Why・How」の6つの要素を整理するのに便利なフレームワークです。汎用性もかなり高いため、聞いたことがあるという方も多いかもしれません。

例えば、上司に仕事関係の報告・連絡をするときや企画書を作成するときには、5W1Hの要素が必要不可欠です。「いつ」や「なぜ(理由)」が抜けていたら、つじつまが合わなくなります。さらに、何か問題が発生した際にその原因を5W1Hに沿って考えると、すべての要素を抜け目なく分析できます。

このように5W1Hは、ある事柄・問題を成り立たせている6つの要素を整理できるというメリットがあります。社内での報連相はもちろん、戦略の立案、問題の原因究明など様々な場面で応用できます。

3.PDCA

PDCAは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の順序でプロジェクトを管理し、改善していくためのフレームワークです。この4つを繰り返すことで、よりよい改善策を導き出すことができます。

PDCAのメリットは、目標や行動の基準が明確になり、作業効率が改善できる点です。PDCAはあくまでも「改善」に重きが置かれているフレームワークなので、何か新しいプロジェクトに取り組む/新商品を扱うといった場合は、他のフレームワークと組み合わせて活用する必要があります。

4.ファイブ・フォース分析

ファイブ・フォース分析は、外部環境の1つである「競争相手」を分析するためのフレームワークです。ファイブ・フォースは5つの脅威という意味で、以下の5つの要素を分析します。

ファイブ・フォースの要素

  • 同業界にいる自社との競争企業
  • 業界への新規参入
  • 買い手(顧客)の交渉力
  • 売り手(供給業者)の交渉力
  • 顧客にとっての代替品

ファイブ・フォース分析をすることで、外部環境を細分化し、5つの競争圧力を1つずつ詳しく考えることができます。これらの5つの競争要因を分析すれば、自社のサービス・商品のコストが上がる要因や価格が下がる要因などを知り、今後の戦略を練ることができます。

5.3C分析

3C分析は、競合と比較しながら自社の戦略を立てるときに有効なフレームワークです。以下3つのCの観点から現状を分析し、戦略を立てます。

3Cの観点

  • Customer(顧客):ターゲットを明確にする
  • Competitor(競合):競合の特徴を分析し、自社と比較する
  • Company(自社):自社の特徴を分析し、競合ができないことを考える

3C分析をすることで競合にはない自社の強みを見つけ出し、自社商品やサービスを売るための戦略に活かすことができます。

6.マーケティングの4P

マーケティングの4P は、ある商品やサービスを売る仕組みを考えるときに役立つフレームワークです。4Pとは以下のとおりです。

4Pの要素

  • Product(商品):顧客にどんな商品を提供するか
  • Price(価格):価格をどう設定するか
  • Promotion(販促):商品をどう知らせるか(SNS、チラシ、Webサイトなど)
  • Place(流通):どのような手段で顧客に商品を届けるか

この4つのPを組み合わせて考えることが、マーケティングの基本となります。売りたい商品やサービスの戦略を立てるときに有効なフレームワークです。

7.マーケティングの4C

マーケティングの4Pでは企業視点で考えたのに対し、マーケティングの4Cは顧客から見た対象商品やサービスの特徴、課題を分析する方法です。4Cの内訳は以下のとおりです。

4Cの要素

  • Customer Value:顧客にとっての価値
  • Cost:コスト・負担
  • Convenience:利便性・入手の容易性
  • Communication:対話(買い手と売り手とのやりとり)

4Cは顧客目線で商品の問題点や改善点を分析できるのがメリットです。4Cと4Pは対になっているため、両方を取り入れてマーケティング戦略を考えることで、より効果を発揮します。

8.PEST分析

PEST分析は、自社ではコントロールすることのできない外部環境を分析・把握するためのフレームワークです。Politics(政治)・Economy(経済)・Society(社会)・Technology(技術)の4つの視点から業界環境を整理します。

ビジネスは必ず、世の中のトレンド・変化の影響を受けます。そこでPEST分析を活用して中長期的な将来の仮説を立て、自社に及ぼす影響や環境の変化を考えることで、今後生じるであろう変化に備えた柔軟な戦略を立てることができるのです。

9.クロスSWOT分析

クロスSWOT分析は、企業の内部環境と外部環境を同時に整理できるフレームワークです。SWOTとは、企業のStrength(強み)・Weakness(弱み)・Opportunity(ビジネスチャンスの機会)・Threat(脅威)の4つを指します。これら4つを掛け合わせて分析するのが、クロスSWOT分析です。

例えば「強み×機会」の場合、自社の強みを活かしてどのようにビジネスチャンスを掴み、事業を発展させるかの戦略を検討します。他にも「弱み×機会」「強み×脅威」「弱み×脅威」の計4つのパターンがあり、外部要因と内部要因を掛け合わせることで戦略が明確になります。

10.STP戦略

STP戦略は、自社がもつ商品・サービスの戦う市場を分析し、戦略を立てることができるフレームワークです。確実なマーケティング戦略を立てるために、以下の流れで分析を行います。

STP分析の流れ

  1. Segmentation(市場の細分化)…顧客のニーズごとに市場を細かく分けてグループ化します。年齢や性別、属性や志向などの様々な視点から細分化します。
  2. Targeting(ターゲット層の抽出)…Segmentationによって細分化された市場の中から、ターゲットとなる市場を抽出します。自社の強みを活かして優位に立てそうな市場を選定します。
  3. Positioning(優位性の設定)…自社の商品がターゲットにする顧客にどんなメリットを与えるかを考えます。自社の商品の立ち位置を明確にし、競争優位性を明確にします。

STP戦略は、市場や顧客のニーズを整理し、他者との競争を回避した戦略を立てられることがメリットです。戦う市場を定め、顧客のニーズを踏まえた戦略を練ることができます。

問題解決のフレームワークを使うときの3つの注意点

問題解決に役立つフレームワークですが、活用方法を誤ると逆に効率が悪くなってしまうこともあります。そこで、フレームワークを活用する上で意識すべきこと・注意点を3つご紹介します。

1.ロジカルシンキングを大切に

フレームワークを活用するには、ロジカルシンキングが必要です。フレームワークを使い論点を明確にしているのにもかかわらず、そこから論理的に考えることができなければ話し合いは深まりません。フレームワークの効果をうまく発揮させるためにも、論理的思考を意識して話し合いましょう。

2.図の制作に時間をかけすぎない

フレームワークを使う際に図の制作に時間をかけすぎてしまい、効率的に分析ができなかったという事例が多くあります。分析する上での土台とも言える図は大切なものではありますが、時間をかけすぎてしまうのは非常にもったいないですよね。インターネットや本にはフレームワークで使える図のテンプレートがあるので、それらをうまく活用してみましょう。

3.実行に繋げることが重要

フレームワークはあくまで実行に繋げるための手段です。フレームワークを活用して、分析・戦略を立てるだけで満足してしまっては意味がありません。当たり前のことですが、フレームワークを活かして実行に繋げるということを前提に取り組みましょう。

まとめ:問題解決にはフレームワークが最適

今回は問題解決に役立つ10個のフレームワークと、活用時の注意点を紹介しました。フレームワークをうまく活用すれば、物事を整理し、効率的かつ確実に問題点や解決策を浮かび上がらせることができます。問題解決を図るときにはぜひフレームワークを取り入れてみてください。