様々な企業サイトの分類の中でもコーポレートサイトに焦点を当て、基本的なコーポレートサイトのサイト構成テンプレートをご紹介します。東証一部 上場企業からランダムに選んだ100社を調査し、コーポレートサイトの構成をまとめてみました。
企業サイト(企業ホームページ)とは
企業サイト(企業ホームページ)とは、各企業が自社製品・サービスのPRや会社概要を知ってもらうために開設しているWebサイトのことです。
一言で企業サイトと言っても、その目的や役割によって様々な分類があります。
- コーポレートサイト
- ブランドサイト
- サービスサイト
- ECサイト
- 採用サイト
企業サイトの中でもコーポレートサイトの位置づけはとても重要で、ほとんどの企業にはコーポレートサイトが存在しています。
昨今、コーポレートサイトにはCMS(Content Management System)が多く利用されています。
コーポレートサイトにCMSを導入するメリットと費用対効果については、下記の記事をご参照ください。
CMSをコーポレートサイトに導入するメリットと費用対効果を考える | BAsixs(ベーシックス)
コーポレートサイトの役割と目的
コーポレートサイトの役割は、顧客、株主、取引先など様々なステークホルダーに対して、企業情報を開示・伝達することです。
そのため、主な目的は広報とマーケティングになります。
コーポレートサイトを通じて、企業の存在を知ってもらい、企業やブランドのファンになってもらうことが大切です。
一昔前は、企業のことを知るためには、有料の企業情報サービスを契約したり、企業情報誌を購入したりする必要がありましたが、今はコーポレートサイトがその役割を担うようになりました。
その企業の発信する公式情報をいち早く得るためには、インターネット上にあるコーポレートサイトが適しています。
コーポレートサイトの主なターゲット
コーポレートサイトの主なターゲットは、顧客、株主、取引先だけではありません。
- 顧客、株主、取引先
- マスメディア
- 従業員
- 入社希望者
- ライバル企業
など、様々なターゲットが想定されます。
もちろんすべてのターゲットに万遍なく必要な情報を、全く同じように提示することはできません。必ず優先度は必要になります。
そこで、現時点の日本のコーポレートサイトで最低限必要と思われているメニュー項目を調査してみました。
多くのコーポレートサイトで使われているメニュー項目は、どんなターゲットにも必要とされている情報であるはずです。
よく使われているメニュー項目でベースとなるサイトマップを作成し、それぞれの企業の特色や戦略を加味してさらに必要なメニュー項目を追加してみてください。
「コーポレートサイトの構成」についての調査対象・調査方法
まずは、どの企業のコーポレートサイトを調査するか考えました。
業種によっても偏りが出てしまうため、今回は東証一部上場企業からランダムに選んだ100社を調査することにしました。
参考
- 東証上場会社情報サービス.日本取引所グループ.(参照 2022-3-9)
対象となる100社のコーポレートサイトの第一階層と第二階層のメニュー構成を調べます。
企業情報や会社情報などの似たような項目の表記ゆれはまとめ、どんなメニューがあるのかを調べ、共通で多く使われているサイト構成を作成してみました。
「コーポレートサイトの構成」の調査結果
まずは100社のコーポレートサイトのメニュー名を上位20件でソートしました。
「採用情報」や「お問い合わせ」は表記ゆれが少ないため上位にランクインしているようです。
100社のコーポレートサイトのメニュー名:上位20
- 採用情報 (使用サイト数 79社)
- お問い合わせ (使用サイト数 77社)
- 会社概要 (使用サイト数 65社)
- サイトマップ (使用サイト数 60社)
- 電子公告 (使用サイト数 56社)
- 沿革 (使用サイト数 55社)
- IRカレンダー (使用サイト数 50社)
- トップメッセージ (使用サイト数 45社)
- 株式情報 (使用サイト数 42社)
- IR情報 (使用サイト数 41社)
- IRニュース (使用サイト数 36社)
- 個人情報保護方針 (使用サイト数 35社)
- よくあるご質問 (使用サイト数 33社)
- プライバシーポリシー (使用サイト数 30社)
- 企業情報 (使用サイト数 27社)
- 免責事項 (使用サイト数 25社)
- コーポレート・ガバナンス (使用サイト数 24社)
- 会社情報 (使用サイト数 23社)
- 経営方針 (使用サイト数 23社)
- サステナビリティ (使用サイト数 23社)
次に、調査目的に合うデータにするべく、表記ゆれをグルーピングして同じ役割のページをまとめてみました。
100社のコーポレートサイトのメニューカテゴリ:上位20
- 会社概要、会社情報、企業情報、企業概要、会社案内 (使用サイト数 129社)
- IR情報、株式情報、株式について、株主・株式情報、株式・株主情報、投資家情報、投資家のみなさまへ、投資家の皆様へ、IR (使用サイト数 115社)
- トップメッセージ、代表挨拶、社長挨拶、ごあいさつ、社長メッセージ、代表メッセージ、ご挨拶、社長からのメッセージ、CEOメッセージ、社長インタビュー、取締役メッセージ (使用サイト数 99社)
- 採用情報 (使用サイト数 79社)
- お問い合わせ (使用サイト数 77社)
- 企業理念、企業ビジョン、グループ理念、経営理念、理念体系、基本理念、ビジョン、経営方針、経営計画 (使用サイト数 68社)
- プライバシーポリシー、個人情報保護方針、個人情報の取扱いについて (使用サイト数 66社)
- サイトマップ (使用サイト数 60社)
- 沿革、歴史、社史 (使用サイト数 58社)
- 電子公告、公告 (使用サイト数 58社)
- IRカレンダー、IRスケジュール (使用サイト数 56社)
- よくあるご質問、よくある質問、FAQ (使用サイト数 50社)
- コーポレートガバナンス、コーポレート・ガバナンス (使用サイト数 42社)
- IRライブラリー、IRライブラリ (使用サイト数 39社)
- IRニュース、IRニュース一覧 (使用サイト数 38社)
- 事業内容、事業紹介、事業案内、事業概要、事業領域、事業ドメイン (使用サイト数 35社)
- グループ会社、グループ会社一覧、グループ企業一覧 (使用サイト数 26社)
- 免責事項 (使用サイト数 25社)
- IR資料、IR資料室 (使用サイト数 25社)
- サステナビリティ、サステナビリティ活動 (使用サイト数 24社)
カウント数が100以上の項目がある原因は、第一階層と第二階層でそれぞれ別のページで使われているためです。
特に「トップのメッセージ」のカテゴリは企業によってさまざまな名称が使われているので面白いですね。
調査結果を基に「コーポレートサイトの構成」のサイトマップテンプレートを作ってみた
前述のグルーピングしたメニュー名を元に、コーポレートサイトの構成のサイトマップテンプレートを作成しました。階層は2つです。
サイトマップテンプレート(第一階層)
- トップページ
- 会社概要
- 事業内容
- IR情報
- 採用情報
- お問い合わせ
- 個人情報保護方針
- サイトマップ
- よくあるご質問
- 免責事項
サイトマップテンプレート(第二階層・会社概要の下)
- トップメッセージ
- 企業理念
- 沿革
- コーポレートガバナンス
- サステナビリティ
- グループ会社
サイトマップテンプレート(第二階層・IR情報の下)
- 電子公告
- IRカレンダー
- IRライブラリ
- IRニュース
- IR資料
よく見かけるサイトマップのかたちに近くなっているかと思います。
コーポレートサイトの構成を考える際には、まずはこちらのサイトマップをベースに、足りないメニューを追加してみてください。
まとめ:基本を押さえながらアレンジしていくことをおすすめします
本記事では、様々な企業サイトの分類の中でもコーポレートサイトに焦点を当て、基本的なコーポレートサイトのサイト構成のテンプレートをご紹介しました。
自社のコーポレートサイトの構築や、請負でクライアントのコーポレートサイトを構築される際に、ぜひご活用ください。
BAsixsでは、コーポレートサイトのリニューアルのご相談だけでなく、現在のWebサイト運営でお困りのことをご相談いただければ、改善のお手伝いが可能です。
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