リモートワークが定着して、数年経ちました。
最近は原則出社するというルール、リモートワークの継続など、業界や職種、経営層の考え方などによって様々な働き方を選択できるようになりました。
BAsixs参画企業のビジネス・アーキテクツでは、各自の状況を自分で判断し、出社とリモートワークを組み合わせるハイブリッドワークを推奨しています。
本記事では入社して1ヶ月目の宝井さんから見た弊社の働き方、ハイブリッドワークにおけるお客様とのコミュニケーションで気を付けていることを伺いました。また、案件の概要や体制、普段工夫していることや、改善したこと、ある1週間のスケジュールをご紹介します。
インタビューを受けた人
- 宝井ディレクター(ビジネス・アーキテクツ)
Webデザイナーを経て、2016年頃から制作進行ディレクションへシフト。広告代理店制作部で常駐ディレクターを経験後、前職は開発系制作会社にて、UI/UXデザインを中心に、大中小様々なWeb案件に従事。その後2022年BAへ入社。第一事業部に所属。
グローバルサイトの運用・保守の進行管理を担当しています
まず最初に現在のチーム体制、宝井さんがチームにジョインした経緯を簡単に教えてください。
案件の体制は営業1名、ディレクター2名、デザイナー1名、エンジニア1名の5人チームです。
もともとは大手クライアントよりグローバルサイトのリニューアルを直接ご依頼いただき、その後も継続して運用支援をしております。リニューアル当時のディレクターの後任として私がプロジェクトメンバーに加わりました。
一時的に、営業担当がディレクターと営業の2つの役割を担っていましたが、本来の役割である新たな提案活動が進められないという課題を抱えていました。そのため、まずは営業担当からディレクター業務を巻き取ることから着手しました。
私が担当している主な業務内容は3つあります。提案資料の作成、現場でのプロジェクト進行、タスク・進捗管理です。
お客様からの依頼をチームメンバーに割り振るだけでなく、ご依頼いただいた意図や背景を読み取り、次の提案に活かしたり、運用ルールの説明に盛り込んでいます。
これまでもWebディレクターを長く経験なさったのでしょうか?
もともとデザイナーでしたが、上流工程から携わりたくなりディレクターを6年ほど経験しました。 UI/UXを考慮した提案や、ワイヤーフレーム作成などでデザイナーの知見が活かせると思っています。
引き継ぎはスムーズでしたか?
実践として、CMSに記事登録する手順をレクチャーしてもらいました。CMSのコンポーネントの作成や、ガイドラインの作成・更新は弊社が担当しています。各コンポーネントを作成した意図や経緯を確認できたので、お客様からの依頼の背景を理解しやすくなりました。
また、課題管理ツールにタスクが集約されており、週次の定例会議があるので現状把握はスムーズだったと思います。
課題管理ツールには、案件に関わっている社内メンバーのみのチャネルと、お客様とタスクの進捗を共有するためのチャネルがあります。基本的には、この2つを使ってお客様からのご依頼・要望や提案資料作成などタスクの進捗管理を行っています。
お客様とは週次で定例会議を行っており、その前後には社内メンバーだけの会議を設定しています。
定例会議の前日の定例前社内会議では、社内メンバーのみでタスクや進捗を確認したり、認識をすり合わせています。常に並行タスクが10個ほど進行しているので、定例前社内会議があると状況を把握しやすく、タスクの作業漏れ防止にも効果的だと思います。
さらにお客様との定例会議の直後にも、新たな依頼や相談を社内メンバーに割り振るための社内振り返り会議を設けています。ガントチャートでタスクの期限順に並べ、優先順位を確認しながら今月対応できるか、各メンバーのタスク量のバランスを見て判断しています。
お客様との定例会議は営業担当とディレクターが参加するイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。しかし弊社ではデザイナーやエンジニアを含め、案件に関わるメンバー全員が定例会議に参加します。
普段、どのくらいのスピード感で対応していますか?
通常、依頼があってから1週間〜2週間ほどで対応しています。
グローバルサイトのコンテンツは内容によって、外部パートナーへ翻訳を依頼しています。公開スケジュールどおり進めるために、外部パートナーとのやり取りも考慮して2週間ほど確保しています。
担当者様から、依頼した部署に確認が必要な場合、少し時間がかかってしまう場合もあります。担当者様から社内へ確認いただくことを減らせるように、弊社が依頼を受けた時の確認点を共有するなど、ルールを決めようと考えています。
お客様からは弊社のどのようなところを評価いただき、3年に渡ってお取引いただいているのでしょうか。
KPIに対してコミットし、達成し続けていることですね。今年は3つのKPIを追いかけており、年間KPIを12分割した数字に達しているか、毎月月末に測定しています。
3月末に導線設計を見直した効果で、6月頭時点で、6月末までの到達目標を2つ(ブログカテゴリの流入数と回遊数の前年下期比120%)を達成しています。お客様からも、順調だねとコメントを頂いています。
消費者をはじめとした様々なステークホルダーとのエンゲージメント向上を図るため、グローバルサイトを運営しています。
Webサイトとは構築して終わりではなく、運用こそが大切だと思います。何を目的に、どんな情報を、誰に向けて提供したいと思っているのかを、きちんと定義すること。結果として狙っているターゲットがWebサイトに来てくれているのか?を振り返って、次に繋げることが大切です。
私が担当しているグローバルサイトでは、WebサイトのKPIを4か月ごとに見直し、KPIデータ解析と改善施策の提案、施策実施を定常的に回しています。
Webサイトが成果を出すことは、担当者様の社内評価にも関わるため、今後もPDCAサイクルを継続して回し、Webサイトを通してお客様企業とその先のお客様とのエンゲージメント向上に寄与したいと思います。
コミュニケーションにおいて改善したことや工夫していること
定例会議で工夫していることはありますか?
2つ工夫していることがあります。
1つ目は、お客様との定例会議の進め方を変えました。
もともと定例会議は30分の予定でしたが、最近は1時間近くに延びていました。今月からは定例会議を1回30分に収めるため、会議時間が長引く1番大きな要因である相談・提案する場を切り離し、2部制に変更しました。結果として、定例会議の本来の目的であるタスクの進捗報告はこれまで通り定例会議の時間(1部)に行い、予定通り30分に収まっています。
議論したい相談や、小さな提案がある場合は、別日に2部を開催します。
タスクの進捗報告をする時に議論が始まってしまうと、用意していたアジェンダを全て話せなくなってしまいます。2部制にすることで、時間がかかりそうな相談は全て「2部で話そう」と判断できます。
2つ目は、定例会議のアジェンダの構成を見直したことです。
担当者様は3人いらっしゃいます。担当者様それぞれが別の事業部からコンテンツの更新・公開依頼を受けて、弊社へ依頼いただくため、担当者様間で共有されていない場合もあります。会議のアジェンダを担当者様毎に区切ることで、各担当者様が状況を把握しやすくなりました。
担当者様が相談しやすいように、工夫していることはありますか?
お客様チームのメンバーに入ったばかりなので、一般ユーザーとして客観的な意見を話すように心がけています。
頂いた質問や相談に対しては、同じ業界の競合会社など、他社のグローバルサイトを普段から見る中で得た気づきも含めて率直な意見をお伝えしています。
他に、コミュニケーションにおいて気を付けていることはありますか?
過去に一旦改修した部分を再度改修したいと依頼がくる事が時々あります。提案と見積もりを提出する前に、そもそも何が目的で改修したいのか、スケジュールや対応範囲、費用感も含めて、まずお客様の要望をきちんと確認するようにしています。
提案資料作成時に工夫していることはありますか?
過去の経緯や提案資料、お客様企業のベンチマークとなる同業他社の調査・比較、グローバルサイトのトレンドなど、複数の視点で情報を収集するようにしています。
また、複数パターンの提案を用意することで、方向性を決めやすくするように心がけています。
1週間のスケジュールを公開
1週間のスケジュールを簡単に教えてください。
毎週固定の予定は、水曜日の定例前社内会議と、木曜日のお客様との週次定例会議(1部会)・社内振り返り会議です。1部会に向けて、チームメンバーのタスク管理を行っています。提案がある場合は、月曜日にお客様との週次定例会議(2部会)を開催するので、2部会に向けて資料を作成します。
プロジェクトでは、木曜日のお客様との週次定例会議が起点となっているため、木曜日始まりの1週間の大まかな予定と、木曜日を例に1日の予定を紹介します。
割り込みのタスクが発生しても、週次会議でお客様と相談できるため、残業が極端に増えないように調整しています。
BAで働いてみて感じたギャップと、やりがい
入社前後で感じたギャップなど、気づいたことを教えてください。
前職では、勤務時間固定の上、所属チームでの毎日の朝礼、夕礼の設定がありました。毎日時間を取ってやる意義や非効率さを感じていましたが、ビジネス・アーキテクツでは、フルフレックスを実践していて、お客様の状況や要望に合わせた柔軟な対応と働き方を選択できて、良いと思いました。
文字だけのコミュニケーションでは伝えづらい場合は、Web会議システムで30分だけ話すというやり方を選択します。Web会議システムを使って相談する場合でも、会話内容のメモを残しておく必要があるので、文字によるコミュニケーションが増えたと感じます。
残業は多いですか?
決算期の3月は忙しいので残業が多いそうですが、5月は落ち着いています。突発的な緊急対応は少ないので、決算期以外は、業務を工夫すれば残業は少ないです。
休日対応は今のところないです。
ハイブリッドワークとはいっても、全てリモートでコミュニケーションをとっているのでしょうか?
お客様との週次定例会議は基本的にリモートで開催しています。先月開催したお客様との振り返り会では、担当者様が弊社にお越しいただき、普段中々話せなかったことや感じていることを共有し、改善策を検討しました。話す目的や内容、状況に合わせて、オンラインとオフラインを使い分けています。
どういう時にやりがいを感じますか?
お客様に喜んで頂いたり、お礼を言われて自分が役に立ったと感じた時などは、試行錯誤しながらも取り組んで良かったなと思います。
また、チームメンバー間で共通の認識を持って比較的スムーズに仕事が完了した時は達成感がありますね。気軽に相談できるメンバーだからこそ、細かな違和感があったら先回りして認識のすり合わせを行い、お客様の期待を超えられるご支援を実現したいと思います。
今後挑戦したい事などありますか?
海外のトレンドも情報収集することで、より幅広い提案が出来るようになりたいと思っています。弊社はグローバルサイトの実績が複数ありますので、過去に蓄積している知見やノウハウを活かしつつ、最新の情報を取り入れて、お客様の状況や目的に合わせたご提案を継続していきたいです。
編集後記
今回は、先月入社したばかりの宝井さんにインタビューしました。お客様との定例会議を進捗報告だけの回と、議論や提案の回との2部制に分けることで、会議の時間をコントロールするという考え方は面白い運営方法だと思いました。
また、腹を割って話す場を作るために、オフラインでお客様と振り返り会を開催していることなど、様々な工夫を知ることができ、とても有意義なインタビューでした。
ビジネス・アーキテクツでは、チームメンバー各自の得意領域を活かし、様々なステークホルダーの課題や要望、状況に合わせた提案ができる人を募集しています。