ー CMSの活用が企業のコミュニケーションにおける中心に(変わる時代に向けて) ー
第2章 CMSの有効活用の未来のために。CMS環境の現状とあるべき未来は?
歴史的背景として、名刺代わりのWebサイトから情報発信の中心であるCMS活用に移行するにあたり、大企業のWebサイト構築はパートナーである制作会社が開発を担ってきた。
しかしながら、制作会社側も新しい技術に接する機会が少ないこともあり、クライアントが指示する通りに開発をすることが提案をするにしても自社にとって都合の良いCMSを勧めがちになっており、開発力・技術力の停滞という現象も発生している。
このように、現在多くの企業のCMSはリスクにさらされた中で運用されているのである。特にサイバーセキュリティ問題は深刻で、前述の通りCMSのアーキテクチャーが古く既に使えなくなっているケースや、製品やプラグインに脆弱性が発覚しても対応が難しいという問題、利用部門がITの専門家ではないために事前の対策や初動が遅れるなど多くの問題が存在している。仮に今は良くても、従来のCMSがソフトウェア構造的にいつまで使えるかという継続性に対する懸念も出てくる。
CMSは顧客に対するフロント機能であり、会社のメッセージを伝える媒体としても重要な存在である。取り扱い、守るべき情報の量も種類も増えた。登場から四半世紀経った今、企業や公共機関は、CMSをしっかりと見直すべきだろう。予算の確保やリプレースの実施も担当部門任せや非専門職の運用者任せにせず、しっかり企業の情報資産として認識し、投資対効果の意識を持って、CMSの本質とリスクを理解した上で製品選びとパートナー選びから対策を講じていく必要がある。
第2章では、そのような状況下でユーザーがどのようなCMS製品を選んでいくべきかを考えてみたい。

