BAsixs(ベーシックス)

BAsixsは、ビジネス・アーキテクツが運営する
「あたりまえ」をアップデートしつづけるメディアです。

うちのWebサイトはどうなってる?診断から始めるウェブアクセシビリティ対応

読了目安 : 8

  • 投稿日 :
  • 最終更新日 :

この記事を書いた人

プロフィールアイコン(イラスト):フロントエンドエンジニア 小宮山
小宮山Webエンジニアリンググループ/テックリード/フロントエンドエンジニア(ビジネス・アーキテクツ)

およそ20年フロントエンド実装を専門に活動。一部上場企業のグローバルウェブガバナンス基盤整備を主に手がける。プロジェクトにおいてはテンプレートやコンポーネント開発を中心に担当。ユーザビリティやアクセシビリティ、SEOといったフロントエンド周辺技術に関する造詣も深い。

ウェブアクセシビリティへの対応は、近年ますます重要性が高まっています。
法改正やガイドライン更新のニュースを見るたびに、
「うちのWebサイトはちゃんとユーザーにとって使いやすいのだろうか…?」
と不安を感じている企業も少なくありません。

実際、担当者の多くが次のような悩みに直面します。

  • 何から手を付ければよいかわからない
  • 自社サイトの“できている点”と“不足している点”が判断できない
  • 専門知識がなく、改善の優先度を決められない

こうした状況でまず大切になるのが、自社サイトの現状を正しく把握することです。
改善の方向性や優先度、社内説明や外部パートナーとの連携も、最初の一歩が明確になるだけで格段に進めやすくなります。

そのような方におすすめするのが「ウェブアクセシビリティ診断サービス」です。

この記事ではウェブアクセシビリティのわかりやすい説明と、なぜ初めに診断サービスを利用すると良いのかを案内していきます。

うちのWebサイトはどうなってる?診断から始めるウェブアクセシビリティ対応

自社サイトのウェブアクセシビリティを把握する「診断」というステップ

ウェブアクセシビリティ診断は、ツールで測れる部分と、人の目でしか分からない部分の両方を確認することで、自社サイトの状態を総合的に把握するプロセスです。

「どこに課題があり、どこを優先して改善すべきか」 を整理するために、最初のステップとしてこの診断が重要になります。

自社でできる簡易チェック

本格的な診断の前に、担当者自身で試せる簡易的な内容もあります。

  • Lighthouseなどの無料ツールを使ったチェック
  • ChromeFirefox開発者ツールを使った確認
  • 単純なキーボード操作テスト(Tabキーだけで操作してみる)
  • ページタイトル・見出しの整理状況を目視で確認する

ただし、これらのツールや簡易テストは、「表面的な数値」「一部の操作性」しか確認できません。
とくに以下のような点は、ツールだけでは判断できない領域です。

  • 文脈や意味が伝わるか
  • 表示や導線がストレスなく理解できるか
  • 障害特性のあるユーザーを想定した場合の操作性

ウェブアクセシビリティ診断でわかること

一般的なウェブアクセシビリティ診断では、ツールやルールベースで確認しやすい項目を中心に、Webサイトの基礎的な状態を把握します。

代表的な項目には、次のような点があります。

  • コントラスト比の適切性(文字と背景の見えやすさ)
  • 代替テキストの有無と内容の適切性
  • 見出し構造・ナビゲーション構造が整理されているか
  • キーボード操作だけで問題なく利用できるか
  • フォームやボタンが適切にマークアップされているか

これらは機械的に判断できる基本的なチェック項目であり、自社サイトの現状を把握するために役立ちます。

こうした情報を踏まえて、さらに深い課題や改善の方向性を知るためには、次のステップとしてより専門的な確認が必要になります

なぜ今、ウェブアクセシビリティ対応が必要なのか

前章でもお伝えしましたが、ウェブアクセシビリティ対応を進めるには、まず「現状を正しく把握すること」が欠かせません。

では、なぜ今、多くの企業でウェブアクセシビリティへの関心が高まっているのでしょうか。その背景には、法制度やガイドラインの変化に加え、企業に求められる役割や期待の変化があります。

法制度・ガイドラインの変化

近年、ウェブアクセシビリティに関する基準(WCAG)や国内ガイドラインなどの更新が相次いでいます。
これらは、ウェブ技術や利用環境の変化に対応し、より多様なユーザーが利用できる状態を維持・向上させることを主な目的のひとつとしています。

  • WCAG 2.2が2023年に勧告
    • 新しいウェブ技術や利用環境を踏まえ、達成基準を見直したもの
    • 2025年には、国際規格 ISO/IEC 40500がWCAG 2.2に準拠して改訂
    • 日本のJIS X 8341-3もWCAG 2.2ベースに移行する見込み
  • 障害者差別解消法の改正(2024年)
    • 民間事業者に対し、障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務化
    • ウェブサイトやウェブサービスにおいて、「合理的配慮」のための「環境の整備」は努力義務
  • デジタル庁「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック
    • ウェブアクセシビリティに初めて取り組む方や企業向け
    • ウェブアクセシビリティの考え方、取り組み方のポイントを解説するガイドブック
  • 総務省「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2024年版)
    • 公共サイトにおいて、最新のWCAG2.2を参照する方針を明確化
    • 国内向けの公共分野を主な対象としつつ、民間企業でも参考にしているガイドライン

こうした基準やガイドラインの整備、法改正、そしてインクルーシブやSDGsといった社会的な潮流を背景に、ウェブアクセシビリティは「一部の組織だけが対応するもの」ではなく、多くの企業にとって意識すべきテーマとして捉えられるようになってきています。

より詳しい情報を知りたい場合は、以下の記事の「アクセシビリティ対応が必要な4つの理由」の章をご覧ください。

{ウェブアクセシビリティ対応があらゆるサイトで求められている理由と内容・事例}

単なる法対応ではなく、企業への期待や役割が変化している

ウェブアクセシビリティ対応は、「法令に対応するため」だけの取り組みではありません。

  • 誰にとっても使いやすいWebサイト設計は、ユーザー体験の向上につながる
  • 情報構造が整理されることで、離脱率の低下やCV改善が期待できる
  • 検索エンジンからの評価(SEO)にも好影響を与える
  • 多様なユーザーに配慮できる企業として、ブランド価値や信頼性が向上する

ウェブアクセシビリティに対応するということは、企業の姿勢や品質を伝える指標のひとつとして、ユーザーや取引先から見られる時代になっています。

企業側の実感としても関心が高まっている

実際、2024年の障害者差別解消法の改正以降、企業側でもウェブアクセシビリティへの関心が高まり、当社にも「まず自社サイトの状態を把握したい」という相談が増えました。

そして2026年では、WCAG 2.2を前提にWebサイトの品質を見直す企業も増え、アクセシビリティ対応は特別な取り組みではなく「標準的な品質管理の一部」として扱われ始めています。

専門診断を活用するメリット3選

ウェブアクセシビリティ対応を進める中で、簡易チェックやツール診断だけでは「次に何をすべきか」が見えづらいケースは少なくありません。

専門診断を活用することで、自社だけでは気づきにくい課題を客観的に把握し、改善に向けた具体的なアクションまで整理できる点が大きなメリットです。

Business Architects(ビジネス・アーキテクツ)では、ウェブアクセシビリティに関するガイドライン策定支援や診断支援など、さまざまなプロジェクトを通じて企業のウェブアクセシビリティ対応を支援しています。
当社の事例とともに専門診断を活用するメリットを3つ紹介します。

メリット1:第三者の視点で課題を把握できる

社内でサイトを確認していると、どうしても慣れや前提知識によって見落としてしまう課題が生まれがちです。

専門家による診断では、視覚障害や認知特性、操作環境の違いなど、多様なユーザー視点を踏まえてサイトを評価します。

その結果、

  • 操作はできるが分かりづらい導線
  • 認知負荷が高く、理解しづらい構成
  • 一見問題なさそうでも、特定の利用条件では使いにくい箇所

といった、社内チェックでは気づきにくい問題点を明らかにすることができます。

メリット2:改善提案までの流れが明確になる

専門診断の特長は、課題を指摘するだけで終わらない点にあります。
診断結果は、今後の対応を検討するための指針として、レポート形式で整理され、以下のような点が明確になります。

  • 現状の課題整理
  • 改善が必要なポイント
  • 優先度の考え方

ビジネス・アーキテクツでは、こうした診断結果をもとに、ウェブアクセシビリティガイドラインの策定やアクセシビリティ診断支援など、企業の状況に応じた支援を行っています。

専門家が関わることで、ウェブアクセシビリティ対応をどのように進められるのかについては、以下の事例が参考になります。

{アクセシビリティガイドラインの更新事例 K社様}

{アクセシビリティ診断事例 K社様}

なお、診断結果を受けて「具体的にどのような対応が考えられるのか」をイメージしたい方に向けて、ウェブアクセシビリティのチェック結果から、構築や運用でできる対応例を紹介した記事もご用意しています。

{ウェブアクセシビリティのチェック結果から、構築・運用でできる対応例を紹介}

メリット3:効率的な社内提案ができる

ウェブアクセシビリティ対応では、社内での合意形成が大きなハードルになることも少なくありません。

専門診断の結果は、第三者の客観的な評価として説明できる資料になるため、以下のような場面で活用しやすくなります。

  • 上長や関係部署への説明
  • 改修予算の検討
  • プロジェクト化の判断

「なぜ対応が必要なのか」「どこから改善すべきか」を根拠をもって説明できるため、社内提案のスピードと精度を高められる点も、専門診断を活用する大きなメリットです。

このように、専門診断を活用することでウェブアクセシビリティ対応を計画から実行へつなげやすくなります。
ただし、いきなり大規模な診断や改修に踏み出すのは不安、という企業も多いのが実情です。

次の章では、そうした企業が最初の一歩として取り組みやすい「アクセシビリティ簡易診断サービス」についてご紹介します。

アクセシビリティ簡易診断サービスの利用から始めて見ませんか?

ウェブアクセシビリティ対応を進めたいと考えていても、

「まず何から始めればよいのかわからない」
「いきなり大がかりな対応はハードルが高い」

と感じている企業は少なくありません。
そのような方におすすめするのが、アクセシビリティ簡易診断サービスです。

本サービスは、本格的な専門診断や改修に進む前に、自社サイトの現状を客観的に把握することを目的とした診断サービスです。

「ウェブアクセシビリティ簡易診断サービス」ご案内資料

ビジネス・アーキテクツの提供するアクセシビリティ簡易診断サービスの具体的な診断内容や進め方については、資料で詳しくご紹介しています。

  • 簡易診断で確認する主な項目
  • サービス提供までの流れ
  • スケジュールや費用感検討時の考え方

などをまとめていますので、ウェブアクセシビリティ対応の第一歩として、まずは資料で全体像をご確認ください。