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情報とコンテンツの管理はAEMのコンテンツフラグメントで解決

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ムハイミン ホサインシステムエンジニア(ビジネス・アーキテクツ)

2019年にバングラデシュのNSU大学をコンピューターエンジニアとして卒業。日本語と日本文化を学ぶために、BJETプログラムに参加。 BJETプログラムを修了後、バングラデシュのダッカでAEM技術トレーニングを受け、2022年4月よりBA宮崎オフィスにシステムエンジニアとして勤務。

みなさんは、Webサイトのコンテンツをどのように運営していますか?例えば、次のようなWebサイトのコンテンツ管理における課題を抱えているのではないでしょうか。

  • サイトに多くの製品情報を掲載しているが、その製品情報が掲載されているページが複数ページにわたり、更新時の対応工数がかかっている(人件費を削減したい)
  • 各国のサイト毎に担当者がおり、それぞれに更新をおこなうことで、情報の整合性が取れなくなっている(誤ったデータを公開するというリスクの低減したい)

これらの課題については、グループ全体の情報を一元化し、その情報をWebサイトに利用することで解決できます。解決方法は色々ありますが、その中でも当社はAdobe Experience Manager(以下、AEM)のコンテンツフラグメントという機能をおススメしています。

Webサイト運用業務においてコンテンツフラグメント機能を利用することで、一つのプラットフォームにコンテンツの情報を集約し、さまざまなチャネルに同じ情報を正しく伝えられます。

例えば、店舗情報や製品情報カテゴリのコンテンツ運営において、データベースで情報を修正すると、その情報に紐づいた全てのページを一括で更新できます。そのため、修正工数を削減しつつ、更新漏れを防げます。

今回は、店舗情報のコンテンツ運営を例に、AEMパートナー企業のエンジニアが実際の画面を見せながら説明しますね。

情報とコンテンツの管理はAEMのコンテンツフラグメントで解決

AEMの概要

AEMはAdobe Inc.が提供するCMSプラットフォームです。AEMには大規模サイトや複数サイト・グローバルサイトなどの運営を想定した、多くの便利な機能が標準で備わっています。

AEMを構成する代表的な製品群は4つあります。

  • AEM Sites
  • AEM Assets
  • AEM Forms
  • AEM Screens

これらの製品群に含まれるコンテンツフラグメント機能は、AEMの大きな特長の一つで、一つのデータベースを元にして、複数のチャネルに展開・管理することを可能にします。

次の章から、コンテンツフラグメント機能の概要やメリット、よくある利用例に沿った操作方法をご紹介します。

なお、複数のチャネルを持つ代表例であるグローバルサイトの運営でよくある5つの課題とその解決方法については、次の記事にまとめています。ぜひ合わせてご覧ください。

AEM (Adobe Experience Manager) 導入で解決するグローバルサイトの課題 | BAsixs(ベーシックス)

コンテンツフラグメント機能の概要

コンテンツフラグメントとは簡単にいうと、さまざまな形式のデータを保存できるデータベースです。データベースに保存されたデータを利用して、複数のチャネル・ページに情報を配信することをコンテンツフラグメント機能と呼びます。

例えばデータベースに保存された画像を利用し、コーポレートサイトのお知らせや、サービスサイトの商品一覧ページ・商品詳細ページ、SNS投稿、製品カタログなどに展開できます。そのため、用途別に画像を準備する手間が省けます。

さらに、情報が蓄積されたデータベース(コンテンツフラグメント)を更新すると、そのデータが使用されるすべての場所で変更が自動反映されるため、統一性が確保できます。

コンテンツフラグメントの特徴:情報を一元管理し、正しい情報を効率よく発信できる

社内にある情報を一元管理することで、社内外の関係者は各部署から情報をかき集めなくても、正しい情報を素早く利用できます。そしてコンテンツフラグメント機能を使うと、一元化された情報をさまざまなチャネルへ展開することが容易になります。

コンテンツフラグメント機能を使うことで解決できる課題

冒頭であげた2つの課題は全て、コンテンツフラグメント機能で解決できます。

課題1. サイトに多くの製品情報を掲載しているが、その製品情報が掲載されているページが多く、更新時に対応工数がかかっている

コンテンツフラグメント機能では、複数サイトで利用可能なコンテンツの一元管理が実現できます。その結果、制作段階では同じような繰り返しの作業を減らし、Webサイトの更新業務を一箇所に集中することができます。また、ワンソースマルチユースの機能であるため、効率よく情報の管理が可能です。

例えば製品情報の一覧ページや詳細ページ、新商品リリースのお知らせページなど、1つの製品の情報が複数のページに掲載される場合があります。元データとテンプレートページを予め設計しておけば、それぞれのページを個別に作成しなくても、ページを自動で新規作成・更新できるようになります。

そのため、作業工数を大幅に削減し、人件費を削減できます。

他にも定型作業をAEMのワークフロー機能で自動化したり、AEMアセット管理を使うことでアセットの差し替えがスムーズに行えます。

アセットの差し替えについては、次の記事も合わせてご覧ください。

AEMのアセット管理でWebガバナンスを強化しよう | BAsixs(ベーシックス)

課題2. 各国のサイト毎に担当者がいるので、それぞれに更新をおこない、情報の整合性が取れなくなってしまった

情報を一元管理し、各国サイト担当者が同じデータベースを参照することで、コンテンツ制作・管理がスムーズになります。

もしサイト毎にページ更新担当者を配置しない場合でも、本社で中央集権的に情報の管理を行うことで、どのサイトでも同じ画像・同じ内容のメッセージを伝えられます。「複数あるうちの1つのサイトだけ更新漏れが発生したり、誤った情報を公開してしまい、信頼を失う」ということを防げます。

その結果、一貫したブランドイメージやメッセージを広く伝えられます。

コンテンツフラグメント機能を利用したコンテンツ管理手順例

上記の3つの課題を解決するコンテンツフラグメント機能について、複数のページに使われる店舗情報の運用を例にご説明します。

ページ構成例

  • 店舗一覧ページ
  • 店舗詳細ページ
    • 三田
    • 恵比寿
    • 宮崎

STEP1. データベースの作成と入力

データベースの情報の任意の項目を取り出し、ページへ組み込んで作成することができます。

例えば

  • 店舗名
  • 住所
  • 電話番号
  • 設立日
  • 取り扱いサービスがまとまったPDF
  • オフィス外観の写真
  • オフィス内観オフィス外観
  • 所在地の地図

という情報を含む、「店舗情報」という名前のデータベースを作成します。このデータベースに三田・恵比寿・宮崎の3つの店舗情報を入力します。入力には、入力フォーム(AEMの専門用語ではコンテンツフラグメントモデルエディター)を使います。

下の図は、「店舗情報」データベースの入力フォームです。

画面キャプチャ:「店舗情報」データベースの入力フォーム(コンテンツフラグメントモデルエディター)

STEP2. マスターページ(展開用テンプレート)の作成

店舗一覧ページ、店舗詳細ページの2つのマスターページを準備します。

ページを作るために必要な情報(今回の場合は店舗情報以外のページタイトルや見出しなど)と、データベースの任意の項目を組み合わせてページを作成します。

展開図:データベースから複数のテンプレートページにデータを展開している

STEP3. テンプレートページを元にページを展開

テンプレートページを元に必要なページを展開します。一元化されたデータベースの情報をもとに、複数のページへ展開できるので、複数ページに表示されるデータの一貫性が保てます。結果として、誤ったデータを公開するというリスクを防ぐとともに工数の削減も見込めます。

下図は、先ほどデータベースに入力した店舗情報を、「店舗一覧」テンプレートと「店舗詳細ページ」テンプレートに紐づけて作成したページです。

店舗一覧ページ

画面キャプチャ:データベースを使用したページ(店舗一覧)

店舗詳細ページ

画面キャプチャ:データベースを使用したページ(店舗詳細情報:三田、宮崎、恵比寿)

STEP4. 更新と変更

オフィスの情報に変更があった場合、作成したデータベースを更新するだけで、STEP3で作成した各ページへ反映することができます。更新内容は、このデータベースが使用されている全てのページに自動的に反映されるため、各ページを個別に更新する必要はありません。

更新の観点でも、データの正確性を保ったまま複数のページの更新ができます。一つのデータを更新することで、一度に多くの範囲へ情報の反映が可能なため、結果として、多くの人に正確な情報を届けるという機会損失を防ぐことが可能です。

一つの情報を元に、さまざまなチャネルに簡単に展開・管理することが可能です

AEMのコンテンツフラグメント機能は、データベースの情報(例えば、住所や電話番号)を組み合わせたコンポーネント(例えば店舗情報ページに使うための、住所や電話番号など組み合わせた情報パーツ)を作成し、さまざまなWebサイトやチャネルで再利用できるようにする機能です。

この機能を使用すると、コンテンツ全体の構造から独立して、データ(テキスト、画像、動画など)を作成、管理、更新できます。これらのデータは、異なるレイアウトやデザインに動的に組み込めるので、一貫したブランドイメージとメッセージを保証します。

さらに管理しているコンテンツは、Webサイトだけでなくマルチチャネルに配信が可能です。

なお、WordPressやPowerCMSとAEMを比較している比較表もあるので、是非ご覧ください。

グローバル企業や、複数人・複数部署でサイト更新する担当者におすすめのCMS比較表2022|HubSpot無料版との違いと活用方法 | BAsixs(ベーシックス)

また運用時のコンテンツ制作において、デジタルアセットを適正に管理することは、Webガバナンスを保つ面でも重要となります。適正な管理を可能にするAdobeのデジタルアセット管理(DAM)機能に関するの導入事例も是非ご覧ください。

デジタルアセット管理ツール(DAM)導入事例 B社様 | BAsixs(ベーシックス)

BAsixs参画企業のビジネス・アーキテクツには、企業のグローバルサイトを構築・運営したノウハウがあります。僕たちのように日本語でコミュニケーションでき、かつ英語でも情報収集できる開発チームが国内にあります。

ご要望があれば、AEMに関するご相談やデモも承ります。どうぞお気軽にお問い合わせください。